今回出演した両力士は、お笑いコンビ・バイきんぐ(小峠英二、西村瑞樹)らと共に山梨県でロケを敢行。内容は“出身のフィリピンには酸っぱいスープがあるが、酸っぱいちゃんこはなかなか無いので作りたい”という御嶽海の願いを実現するため、県内の食材や調味料を集めて回るというものだった。
中でも話題を集めたのは、全ての食材を集め終え同県・河口湖に到着した直後の場面。「河口湖に来たらやっておくべきものがある」という御嶽海の希望で一行はカヌーに乗る流れになるも、最初にペアを組んで乗った御嶽海、阿炎は発進直後に大胆に転覆。また、御嶽海に関しては、その後西村とペアを組んで乗った際にも転覆していた。
この場面を見た一般の視聴者はネットで、「このお相撲さんたちどっちもかわいすぎる」、「力士を一度に2人も乗せたらそりゃそうなるだろw」、「カヌーから落ちるだけで面白いってずるいわ(笑)」、「2人ともいいキャラしてるなあ、下手なお笑い芸人よりおもしろいかも」といった好意的な声を上げていた。
しかし、相撲ファンからはこの場面が問題となった。「嘉風の件があるから全く笑えなかった」、「嘉風みたいな大事になったらどうするんだ」、「よりにもよってカヌーに乗るなんて、御嶽海と阿炎は自覚が足りなさすぎる」、「テレビ局の人間も少しは考えろよ、つい最近あんな一件があったばかりなのに」など、今年の9月に現役を引退した嘉風(元関脇/現中村親方)を引き合いに出した批判がネットに数多く寄せられている。
「嘉風は今年6月、故郷の大分・佐伯市のPR企画の一環でカヌー、クライミング、飛び込みなどの要素を組み合わせながら渓流を下る『キャニオニング』に参加した際に誤って右ひざを負傷。この怪我が手術、リハビリでも回復しなかったことが引退の原因になっています。今回転覆した御嶽海、阿炎は幸いにも怪我などはありませんでしたが、嘉風の一件を考えると、『自覚が足りない』といった声が集まるのは致し方ないところでしょう」(相撲ライター)
視聴者だけでなく、スタジオも笑いに包んでいた御嶽海、阿炎の転覆シーンだが、相撲ファンからは軽率な行動と捉えられてしまったようだ。
文 /柴田雅人