「セ・リーグとパ・リーグを東西二つの地域に分け、4地域の勝者によるディビジョンシリーズを行い、勝ち上がった球団が日本シリーズで対決するという構想。安部首相もアベノミクスの“第三の矢”に直結する成長戦略の一環として重要視しているほどです」(民放スポーツ番組プロデューサー)
しかし、実現へのハードルは低くはない。まずは政財界から反発する声が上がっているのだ。
「アベノミクスの旗振り役である甘利明経済再生担当相が『政府が強引にかじ切りをする案件ではない』と否定的な意見を示唆した。安倍政権の『後見人』である渡辺恒雄読売新聞グループ会長を慮っての発言だといわれている。渡辺会長は以前から現在の12球団を維持しながらの『1リーグ制』を唱えていますからね」(関係者)
さらに球団経営に乗り出す企業が出てくるのか、どこのテレビ局が放映するのかという根本的な問題も浮上している。
「球界の革命団体として注目された『関西独立リーグ』は昨年消滅した。さらに『四国アイランドリーグplus』『BCリーグ』といった独立リーグの経営が危ういことは説明するまでもない。当然、スポンサーも付かず、併せてテレビ局も紐づかない。野球の中継は技術料で5000万円。これに球団に支払う放映権料が出てきますが、それもスポンサーが付いたらの話。地方の準キー局が主幹局になるでしょうが、一試合の放映権料が1000万でも採算は厳しい。これに選手の年棒の問題も加わってきます」(関係者)
絵に描いたモチに終わるのだろうか。