事の発端は、蝶野正洋が21日のZERO1「橋本真也25周年記念興行」に来場した際、大谷を次期挑戦者に指名したことから火を噴いた。今夏G1で負傷したチャンピオン棚橋弘至の王座返上に伴う王座決定戦を待たずして、V1戦の相手を決めてしまったことから、新日内部から不満が爆発した。
中邑が「チャンピオンがいねぇのに、次の挑戦者が決まるなんてバカなこと言ってんじゃねぇ」とブチ切れ。それどころか「ハッキリ言わしてもらうけど、上がこんなんだから新日本が崩れていくんだろうが」と蝶野や会社に不快感を露わにしたのだ。だが、この発言が、次期挑戦が決まった炎の戦士・大谷にも飛び火してしまう。
大谷からしてみれば「蝶野が指名してきたから新日本の総意だと思って挑戦するって受けたのに、いまさら何だってんだ。知ったこっちゃない」というのが本音。蝶野から次期挑戦者に指名されたにもかかわらず、なぜか中邑にケチをつけられた格好なのだ。
呆れ顔の大谷が言う。「俺が新日本にいたころのIWGPチャンピオンっていうのは、そんなことでアレがヤダ、コレがヤダって言わなかった。IWGPヘビー級王者の橋本真也だってそうだった。正直、新日本の内輪モメに巻き込まれたくない。どっちでも良いから決着つけて胸張って出て来い」
思わぬ形で波風が立ってしまったIWGP戦線。それぞれの感情が交錯する中、まずは27日の神戸大会で新王者を決する。