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本誌球春スクープ 巨人対阪神 ヤンキースタジアム来季開幕戦の全真相(1)

 日本中が注視する中で『ワールド・ベースボール・クラシック』(WBC)が3月2日のブラジル戦で開幕した。大会直前に4番で正捕手、そして主将の阿部慎之助(巨人)が右膝に違和感を訴え、3連覇を不安視する声も聞かれたが、3日の中国戦も勝利し、6日のキューバ戦を待たずに第2ラウンド(東京ドーム)へ駒を進めた。

 阿部の状態は「今の自分は侍どころかニセ侍、落ち武者ですよ」と自嘲するように万全ではないものの、試合に出られない状況ではないという。
 「巨人サイドから待ったがかかったのです。読売の狙いはただ一つ、サンフランシスコで行われる決勝トーナメント(20日決勝)で、三度世界王者のタイトルを獲得すること。長丁場を踏まえて阿部を温存させたいのでしょう。というのも、今大会の結果次第では読売の遠大な計画が霧散する可能性があるからです」(全国紙スポーツ事業担当)

 遠大な計画とは、日本球界初となる本場米国での公式戦開催。それも伝統の巨人-阪神戦を来季の開幕戦で米国開催するというもの。巨人は来年、前身の大日本東京野球倶楽部創設から80周年を迎えることから、そのメモリアルイベントとして企画しているのだ。
 日本野球機構(NPB)も全面的にバックアップしている。昨年12月に渡米した加藤良三コミッショナーは米大リーグ機構(MLB)とWBCについて意見交換した際、このプランを具体化したというが、正式に発表されていないのには事情がある。巨人関係者によれば、経費面などを考えると、開催に慎重な意見もあるからだという。

 スポーツ紙デスクが解説する。
 「昨年3月にはイチローがいたマリナーズとアスレチックスが来日し、東京ドームでMLBの日本開幕戦2試合を開催して4万4227人、4万3391人が入った。それに合わせて巨人と阪神も両チームとオープン戦を実施したように、日本側はMLB側に協力しているのです。そのお膳立てをしたのが日米野球開催に実績を持つ読売新聞社で、今回のWBC日本開催分についても同社が仕切っている。そのお礼も兼ねてMLB側は快く米国での巨人−阪神開幕戦に協力しようというわけです。が、肝心の読売サイドが集客に不安があるのか、ためらっている。米国の野球ファンが知っている日本人プレーヤーといえば、MLBで活躍するダルビッシュやイチローで、巨人の阿部、内海といっても無名。しかし、侍ジャパンがWBC3連覇を達成すれば、米国の野球ファンも日本のプロ野球に興味を持つ。その侍ジャパンを支えるのは7人の巨人選手。つまり、読売グループとしては世界一を条件に米国開催にゴーサインを出そうとしているわけで、優勝を逃せばお蔵入りとなります。今回のWBCには、水面下で日本球界初の米国開幕戦がかかっているのです」

 米国開幕戦はニューヨークのヤンキースタジアムが最有力候補。松井秀喜のヤンキース入団に伴い、巨人はヤンキースと業務提携を結んでおり、現在はイチローが活躍。人口的にもマスコミ的にもニューヨークはこれ以上ない舞台なのだ。

 キューピッド役を演じているのはイチローだ。
 「昨年の日本開幕戦で来日した際、イチローは渡辺恒雄会長と会談しており、その際、あのナベツネさんが『あれほど頭のいい男に会ったことがない。一流だ』と大絶賛したほど。巨人の米国開幕戦についてもイチローは助言をしたのでしょう。その巧みな哲学、美学、心理学、政治学に読売の主筆が舌を巻いたというわけです。思えば、昨年7月にイチローがヤンキースに移籍したのも、侍ジャパンに7人の巨人選手、3人の偵察部隊を送り出したのもすべては想定内。日本が3連覇を達成すれば、ヤンキースタジアムでの開幕戦の興行も大成功となる」(米駐在のマスコミ関係者)

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