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メジャー挑戦の上原と川上 中4日がネック

 FAでメジャー入団が決まった上原浩治(33)と川上憲伸(33)。前後して正式契約、それも先発投手陣入りは確実。特に上原の新天地オリオールズは、日本人選手が活躍する球団がそろうア・リーグ東地区。開幕カードのヤンキース戦では巨人の先輩、松井秀喜(34)と対決必至とあって注目される一方で、この2人の投手がメジャーのハードな先発ローテーションに耐えられるかどうか疑問視されている。

 上原の契約金は、2年1000万ドル(約9億円)。巨人の昨シーズンの推定年俸4億円と大差ないが、出来高払いをプラスすると最高で1600万ドル(約14億4000万円)になる。スポーツ紙デスクが解説する。
 「上原が先発にこだわり、それを約束したのがオリオールズだった。リリーバー役を受け入れれば、希望していた西海岸の球団がもっと好条件を提示していたといいます」
 一昨年、原監督に請われてクローザーとして巨人のリーグ優勝に貢献。昨年は先発に戻るも結果を出せず中継ぎに回される時期があった。上原には不満の残るシーズンだったが、長年の念願かなったメジャーでゲームをつくる役割を任されることになる。しかし、ア・リーグ東地区は大リーグきっての激戦区で、オリオールズは昨年の最下位チーム。
 「上位5チームが勝ち越す中で、オリオールズだけ大きく負け越した。補強も万全には程遠く、優勝争いに加わるのはおそらく無理。気楽に投げられるといえばそうだが、結果を残せなければ先発ローテから外されることもありうる」(前出・デスク)

 大リーグの先発は中4日。5回を投げ切れば責任を果たしたことになるが、上原にはこの中4日が負担になる可能性がある。その不安が現実になったのは西武との日本シリーズ。11月1日、東京ドームでの初戦は涌井と投手戦を演じて敗れたとはいえ、7回を5安打2失点と好投した。しかし、中4日で再び先発マウンドに登った5回戦は、3回7安打2失点で降板を余儀なくされた。リリーフ陣の好投もあり巨人が勝ったが、上原の衰えをさらした象徴的なシーンだった。スポーツ紙巨人担当記者の話。
 「2度目の先発のときは、上原の生命線といっていい下半身に粘りがなく、それが球の切れに影響した。シーズン終盤の疲れを考慮しても、今の上原に先発の中4日は酷。メジャーでシーズン通しての中4日? 厳しいでしょうね」
 大リーグ事情に詳しいスポーツジャーナリストは、上原の処遇がどうなるかはシーズン前半次第と見ている。
 「そこで結果を出していれば、後半も休養を入れるなどしながら先発で使うはず。しかし、厳しいと判断されれば契約内容も絡んでくるが降格、中継ぎに回される可能性は高い。ヤンキースのマイナーでくすぶっている井川の例を挙げるまでもなく、メジャーははっきりしていますから」
 国際試合に強い上原の健闘を祈るしかない。

 さて、ブレーブスの川上は適応しうるのか。3年契約2400万ドル(約21億6000万円)と、上原以上に評価されただけに、その肩にかかるプレッシャーはハンパではない。中日担当記者がこう言う。
 「昨シーズンは故障もあり酷使されていないといえばそうですが、あの高い評価には正直、びっくりさせられた。先発の4番手。上原の2番手より気が楽ともいえますが、ローテを守らされるには変わりはない。制球力が買われたのでしょうけど、中4日がネックになるのでは」
 中日では、あのアラフォーの山本昌が中4日で使われることはあっても、川上は1週間に1度の登板だった。上原よりも先にへばりが来てもおかしくないだろう。
 「投手力強化が課題だったブレーブスのスカウトが大丈夫と判断しての契約。期待どおり活躍してくれることを祈るだけです(苦笑)」
 巨人と中日で、かつてのエースだった両投手。WBCを一顧だにせず向かった新天地の水が甘かったか、しょっぱかったか。シーズン前半で、その味がわかるかもしれない。

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