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期待しているから突き放される安楽智大 しかしメンタルはすでに崩壊寸前か?

 今年の注目の新人、安楽智大(18=東北楽天ゴールデンイーグルス)の二軍降格が決まった。一軍は2月12日に沖縄久米島キャンプを打ち上げ、14日から沖縄本島の金武町での2次キャンプへ移動。久米島のグラウンドには観戦者がほとんどいなくなった。それ以外でも安楽はいきなり一軍と二軍の格差を痛感させられたようだ。
 「ある程度、覚悟は出来ていたんじゃないかな。大久保(博元=48)監督が二軍落ちを示唆していたので」(現地記者)

 失意はないとする見方も聞かれたが、二軍合流初日(14日)、追い打ちをかけるような処遇にも見舞われた。ブルペン投球のお預けである。
 「期待されているから突き放した言い方をされたんだと思いますが…」(チーム関係者)

 酒井勉二軍監督(52)は「今日はいいからな」とブルペンでの投球練習をさせなかった。この時点で、安楽の練習はどこも故障はしていないのに別メニューとなった。入団会見で、新人王獲得宣言までした黄金ルーキーにとって、これ以上の屈辱はない。
 「高校時代の連投による疲労も、酒井二軍監督は口にしていましたが、本当の狙いは発奮させることと、投球フォームの乱れを修正させるためです。高校2年時に安楽は右肘を故障しましたが、故障前と故障後で投球フォームが違うと。本人は気づいていないみたいですが、そこが分かるまでは投球練習をいくらやっても無駄だと…」(前出記者)

 この突き放して本人に気づかせる教育は楽天流でもある。田中将大もルーキーの年に自慢のストレートで通用しない場面があった。野村克也監督(当時)はどこを修正すべきか分かっていたものの、本人が気づかなければ、いくら口で説明しても身につかないとし、あえて、実戦マウンドで敗北も経験させた。
 楽天の期待値の高い新人は洗礼を浴びており、ここからまだ這い上がってこられないでいるのが、松井裕樹(19)というわけだ。

 大久保監督はキャンプ序盤から安楽の二軍降格を示唆してきたが、こんなことも口にしていた。
 「挨拶がなってねえ!」

 きちんと立ち止まって挨拶をする。これが、大久保監督の教育方針である。だが、安楽は時折、歩きながら「チワ〜ス」とやってしまうらしい。
 「序盤から二軍降格を示唆していたということは、最初から一軍で使うつもりはなかったわけです。二軍スタートでやらせてやれば、精神的に落ち込まずに済んだはず」(ベテラン記者)

 悪癖を本人に気づかせることと、精神的に追い込むことは違う。
 キャンプ序盤の2月6日、安楽はストレートが走らず、ブルペン投球の練習中に顔をしかめる場面があった。安楽を担当した山下勝己スカウトが頃合いを見て近寄り、その態度を注意した。プロ1年目の疲労によるものだ。大久保監督は先の歩きながらの挨拶を指して、「2回やった。オレたちはそういうところを見ているんだ」と報道陣にこぼしたが、安楽の疲労は体力面ではなく、メンタル面からきているのだとしたら。
 あまり追い打ちをかけるような言動が続くと、立ち直れなくなってしまうかもしれない。

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