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虎が吠える 佐山サトル見参!!(6) プロレスはファンに緊張感を与えるもの

 私は新日本というプロレス環境にあったがために、猪木さんやゴッチさんや諸先輩方に育てられ、格闘技に触れ、修斗をつくった。今では精神面を捉えた武道を徹底追究している。大脳生理学、精神学、歴史、現代という最先端科学を駆使し、温故知新ある「真武道」をつくっているところだ。

 書斎や道場にこもり続ける姿は、変人に見えるかもしれないが、ここまで時間を費やし、研究し、学ぶことで、真の武道が現れるのは当然であるというのが私の信念だ。
 私が近代史や催眠の先生だということを知っている者は多いが、すべて真武道完成のためにやっていることは、ほとんどの人が知らない。
 若いころ、もし違ったプロレス生活を送っていたら、総合も真武道も生まれなかった。プロレスラーがつくった総合格闘技? 当時は少しの違和感でしかなかったが、今では「冗談でしょ」と言われる状況だ。逆に町人拝金型で義のかけらもない、現代の格闘スポーツでは、私がつくったものを認めたくもないだろう。それが現代のプロレスである。戦いの存在感がないのだ。

 ガチのできるレスラーの読み方は、構えがしっかりしているか、足腰が格闘系か、細かい技術はあるか、観客を沸かせるためにバカらしい動きや流れをつくっていないかである。プロレスは沸かせるのではない緊張感だ。緊張感とは大技のすごさではない。そのためにはセメントの技術がいる。
 デジタル時代、スポーツの動きがデジタル化するわけが無い。ボクシングが1・2・3、1・2・3で技の応酬なら観客はゼロになる。
 華麗な動きを見たいなら、日本雑技団をつくってあげよう。体力運動とボディービルだけをやらせて、あとは受身と技のタイミングと演技を身につけさせる機関だ。
 現代の問題は、ちゃんとしたプロレスラー同士が演じれば迫力も出せるが、対戦者がデジタルだと、雑技団になるしかないことである。

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