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格闘技界斜め斬り・三者三様 蝶野正洋25周年記念大会

 吉川 今回は10月12日に両国国技館で開催される「蝶野正洋25周年記念大会」を取り上げたいと思います。出そろったカードを見ると蝶野の人脈の広さを物語るものですね。

 永島 いまの蝶野は選手としてバリバリやれるかどうかというのは疑問符がつくよね。これからの彼の生き方というのは、こういうプロデュースであるとか、プロモーターであるとか、そういう面で彼は一番才能を発揮すると思うよ。

 菊池 蝶野はトップを取って走るよりは、悪役に回ったりして、試合よりも物事をプロデュースするのが非常にうまいんだよな。だからこういう大会を開くのは一番得意な分野じゃないの。いろんなヒール軍団を作っているけど、失敗をしていないものな。この業界はチャンピオンがマット界のリーダになれるとは限らないから、蝶野みたいな男がリーダーになったほうがいいんだよ。

 吉川 ただ、メーン(蝶野&武藤&小橋VS中西&小島&秋山)では、プロデューサーとしてではなく、レスラーとして存在感を見せつけてほしいところですね。

 菊池 それだけの力を持っている男だからやってくれるんじゃないかな。あのメンバーの中で蝶野が見劣りするということはないし。

 永島 しかし、秋山と中西のタッグなんて面白いよな。それに小錦をレフェリーとして引っ張り出すアイディアなんて蝶野ならではだよ。

 吉川 テーマはガラリと変わりますが、それぞれイチ押しの若手がいれば挙げてもらえますか?

 菊池 諏訪魔、中邑真輔が出て以来、金の卵といえる新人はいないんだよな。アジアタッグ王者の浜亮太はキャラクターとしては面白そうだよな。

 永島 俺は新日本の岡田かずちか。直接会ったことはないけど、写真を見る限りルックスはいいし、体もいい。本紙に載ったインタビュー内容を見て「こいつセンスあるな」と思ったからね。17日に開幕する「G1タッグリーグ」には後藤洋央紀と組んで出場するけど、有望な選手ならそういう場で試練を与えるべき。化ける可能性があるからね。

 吉川 全日本の真田聖也と征矢学もいいですよ。インディー系に目を向ければ大日本の岡林裕二と石川晋也、みちのくの拳王、K-DOJOの滝澤大志は今後が楽しみな逸材ですね。

 菊池 健介オフィスの宮原健斗は面白いと思うよ。少し伸び悩んでいるけど、考えてみればまだ2年たっていないもんな。無理やりつけた筋肉じゃなくて、自然なんだよな。素材はいいよ。

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