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毛穴の脂が薄毛の原因説は嘘!? 薄毛にまつわる噂を専門医に聞いたみた

 古来ギリシャ時代から薄毛は男性の悩みだったことが文献(※1)で紹介されている。男性はどの時代でも薄毛が進行する自分の姿を嘆いてきたことだろう。このように古くからの悩みのためか、世の中には薄毛に関するいろいろな噂が絶えない。そんな噂に関して、薄毛治療専門クリニック『銀座HSクリニック』北嶋渉院長に話を聞いた。

 −−毛穴の脂が薄毛の原因になる?

 最近、毛穴の脂を除去するスカルプ系のシャンプーが人気です。その理由として、毛穴の脂を除去すると薄毛が治るという誤った認識の広がりがあるようです。正しい使い方をすれば頭皮が清潔に保たれますが、薄毛の改善には至りません。逆に適量以上にシャンプーを使って皮脂を除去してしまう人が増えています。その結果、頭皮を乾燥させて雑菌を生んだり、反動で余計な皮脂を分泌させるなど悪影響を及ぼすこともあり注意が必要です。

 −−太陽光を浴びると薄毛になる?

 気温が30℃を超える夏は、太陽光の量が多くなるとともに紫外線も多くなります。最近はオゾン層の破壊も進み人が受ける紫外線量も増えていると言われています。紫外線は、シミやそばかす、最悪の場合、皮膚がんの原因となることが知られていますが、頭髪にも悪影響を及ぼします。これは紫外線が毛髪の成長に欠かせないDNAや細胞を破壊するためで、特に夏は薄毛が気になる人にとって紫外線を避ける対策やケアが必要です。

 −−専用ブラシで頭を叩くと毛髪が生える?

 極端に言うと、叩いて皮膚を傷つけ、人がもつ治癒力を利用して発毛を促進すると解釈すれば嘘とは言い切れない部分もあります。しかし、自分で叩くのは考えものです。叩いて刺激するよりマッサージをすると血行がよくなり頭皮がリラックスすると考えたほうが良いです。

 −−男性ホルモンが多いとハゲる?

 毛深いと男性ホルモンが多く、将来ハゲるという噂が有ります。しかし、成人男性の脱毛症の90%以上と言われる男性型脱毛症(AGA)は、男性ホルモンと酵素(5αリダクターゼII型)が結合してできる悪玉ホルモンのDHTが発毛を妨害することで起こります。さらに遺伝的要素も影響するため男性ホルモン量だけで判断できるものではありません。

 このように、男性の悩みである薄毛に関する噂はいろいろ。薄毛治療でも科学的に立証された治療を行う専門医の治療やアドバイスが欠かせない。社団法人日本皮膚科学会でもEBM(科学的根拠に基づく治療)による男性型脱毛症診療ガイドラインを2010年に発表した。これにより薄毛治療に対する専門医の存在意義や責任が高まっています。

銀座HSクリニック院長
皮膚科専門医師 北嶋 渉(きたじま わたる)
2003年 滋賀医科大学医学部 卒業
京都府立医大病院 皮膚科
京都市立病院 皮膚科
綾瀬市立病院 皮膚科
京都第一赤十字病院 皮膚科
2010年5月 銀座HSクリニック院長就任

銀座HSクリニック http://hsclinic.jp/

※1:専門医が語る毛髪科学最前線 (集英社新書)

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