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「特別招待枠」確実 遼クン 夢のマスターズへ

 石川遼(17)の来年4月のマスターズ出場が確実になった。今シーズンの最終戦、日本シリーズJTカップ(東京よみうりCC、7016ヤール=パー70)は最終日、スコアを伸ばせず5位。マスターズの出場権が得られる世界ランク50位には届かなそうだが、特別招待枠で出場する可能性が高くなったからだ。高校生プロゴルファーがついに夢の舞台に立つことになる。

 「やり直せるなら、もう一度やりたい」

 最終日は3アンダー、3ボギーのパープレーに納得できなかった遼クンは、悔しそうにそう振り返った。3日目までは南風だったのが、この日は北風に変わった。そのせいか、アイアンショットの距離が合わずスコアメークに苦しんだのが敗因だった。しかし、前半戦は予選落ちが続きながら、後半戦でプロ初勝利を挙げるなど大活躍。1シーズンを戦い抜いた精神力は賞賛されていい。

 スポーツ紙記者がこう証言する。
 「結果が出ない時期でも、嫌がらずにファンサービスしていた。調子が悪いと応じないプロがいるのと比べれば雲泥の差。『先輩のプロから多くのことを学びました』と言っていますが、学ぶべきは先輩プロの方でしょう」
 表彰式の後、片山晋呉らに続いて遼クンも選手たちに胴上げされた。観戦者が大幅に増え、テレビ中継の視聴率がアップしたのも遼クンの功績であることを選手も分かっているからだ。

 4日間、取材したフリージャナリストが言う。
 「まだ17歳ですが、自分が置かれている立場は痛いほど分かっている。その精神力は大人以上に大人です」
 史上最年少の1億円プレーヤーは、早くからゴルファーとしての夢にマスターズ出場を口にしていた。今回のシリーズで優勝していれば文句なしにかなうはずだった。
 「マスターズ委員会が決定することになるが、おそらく招待されます」
 前出のスポーツ紙記者は、そう言い切る。
 「マスターズ委員会はアジアでゴルフの人気が高まっているのを承知しています。そのため、世界ランクは100位にも入らなかったタイのプラヤド・マークセンや中国の張連偉を招待した前例があります」
 マスターズの出場条件には、特別招待枠が明記されている。もちろん、ファン層の拡大が狙いであり商売に結びつくからだ。商売といえば、中継するテレビ局も同じ。TBSが中継するが…。
 「遼クンが出ると出ないでは、視聴率が半分にもなりかねない。多額の放映権料を払うTBSが黙っているはずがなく、すでに遼クンの出場をプッシュしているはずです」(前出・記者)

 16カ国でプレーした経験がある日本シリーズの優勝者、ジーブ・ミルカ・シンは、「将来、(マスターズで勝てる)チャンスがある。一日も早く、世界に飛び出した方がいい」と遼クンの実力を認めている。

 来年4月、アメリカ・ジョージア州のオーガスタでどんなプレーを見せてくれるのか。

 最終日の観戦者は1万4000人で、昨年の1.5倍。テレビ視聴率もおそらく10%を超えたはずだ。
 しかし、シーズンオフの遼クンは学業最優先。進級するための出席日数を満たすための日々になるのは間違いない。

 殺到しているテレビ局の出演オファーは、きっぱり断っている。出演は1局1番組、出演料は一律100万円と決めている。
 「NHKは紅白の審査員を予定していたが、出演料を知って断念。予算の少ないテレビ東京は、泣く泣く応じている」(テレビ局関係者)
 番組はテレビ朝日が古舘伊知郎の「報道ステーション」を内定しているようだ。フジは「すぽると!」を候補に上げている程度で、ほかの局はまだ決定していないらしい。
 「バラエティー番組は、まずない。ニュースやスポーツ関連になるのではないか」(同)

 数字(視聴率)が取れる若きスーパースターだけに、各局とも慎重なのだ。

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