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特選映画情報『LORO 欲望のイタリア』〜ベルルスコーニ元イタリア首相のエロ過ぎ“醜聞”実録ドラマ!

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提供:週刊実話

配給/トランスフォーマー 渋谷Bunkamuraル・シネマほかにて公開
監督/パオロ・ソレンティーノ
出演/トニ・セルヴィッロ、カシア・スムトゥアニクほか

 1994年にイタリア首相となったシルヴィオ・ベルルスコーニのご記憶はあるだろうか。横領、脱税、不正会計、反社会組織との癒着、果ては乱交パーティーや買春疑惑など“疑惑の総合商社”ぶり。あのトランプも顔負けの失言王、醜聞王ぶりで悪名を轟かせたものだ。

 80歳を過ぎても政治家として現役という“怪物”ぶりで、映画での雰囲気は日本で“独裁疑惑”の末、とりあえず辞めたあのテコンドー協会会長にも似ていて、苦笑してしまうほど。身から出たサビで政権の座を追われたものの、返り咲きを虎視眈々と狙うベルルスコーニ(トニ・セルヴィッロ)は、同時に妻・ヴェロニカ(エレナ・ソフィア・リッチ)の愛も取り戻そうとしていた。その一方で、私生活では美女軍団のリーダー、キーラ(カシア・スムトゥアニク)などを寵愛し、淫蕩な生活を送っていた…。

 今回、圧巻の見せ場となるのが、イタリア中から美女群を集めたような乱交パーティー“ブンガ・ブンガ”のシーン。ベルルスコーニに取り入ろうとする輩がこれみよがしに見せつけるのだが、半裸美女がストリップ状態で乱舞するそのサマは、思わず潜入したくなるような背徳感にあふれている。監督のソレンティーノは『グランドフィナーレ』(15年)でも全裸のミスコン美女を老悪友コンビのマイケル・ケインとハーヴェイ・カイテルがガン見するシーンを描いたが、功成り名を遂げた老人たちの“煩悩”をこれでもか、と描いたものだ。その旺盛な馬力とエロス演出には感服する次第。まあ、本心も“決して嫌いじゃない”タイプと推測するけどね。

 ベルルスコーニの妻を演じるエレナ・ソフィア・リッチは、イタリアのベテラン女優。五十路でも美貌は健在で、クライマックスの口論で、天下の首相を言い負かすあたりがスゴい。どこの国でも女房は強いなあ。一方、“ベルルスコーニ・ガールズ”と呼びたいほどの美女軍団のリーダー役のカシア・スムトゥアニクは、野心満々の鋭角的なルックスがたまらない。ボクのストライクど真ん中! もっと若いコ好きならベルルスコーニのお相手をする女優志望の美人学生ステッラ(アリス・パガーニ)をどうぞ。「口のニオいが私のお爺ちゃんと同じ」と言って、ベルルスコーニをヘコませるけどね。

 世界各国の政治リーダーたちの“劣化”が叫ばれて久しいが、その先駆けみたいなこのイタリアの“醜聞怪物”元首相の行状を、つぶさに観察してほしい。
 《映画評論家・秋本鉄次》

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