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プロレス観戦中のケガは自己責任か? 全日本プロレス・武藤敬司らが女性から提訴され、予期せぬ場外乱闘へ発展!

 全日本プロレス社長兼プロレスラーの武藤敬司と、もう1人のプロレスラーが、観客から訴訟を起こされ、思わぬ場外乱闘に発展した。

 損害賠償請求をした福岡県在住の30歳代の女性会社員は、全日本の06年9月27日、福岡・北九州市立小倉北体育館大会を観戦。武藤&バンピーロ&中嶋勝彦対TARU&近藤修司&“broter”YASSHI戦にて、武藤らの場外乱闘が2階にまで発展。そのうちの1人のプロレスラーが1階に転落、直撃された女性は左足を骨折した。

 治療費のほとんどは全日本側が負担したが、女性によれば、足首が曲がりにくくなるなどの後遺症が残り、かがんだり、長時間歩いたりするのが困難になったという。女性は約4400万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴。12月16日に、第1回口頭弁論が開かれ、全日本側は請求棄却を求める答弁書を提出した。

 通常、プロレス各団体は観戦中のケガに関し、応急処置は行なうが、責任は負いかねるとの立場を貫いている。場外乱闘になった場合、リングアナウンサーは観客に注意喚起を促すのが慣例。ただ、このケースはプロレスラーが2階から転落するという特殊な例で、プロレス観戦に不慣れな観客であれば、想定しがたいもの。全日本側も誠意を見せ、ほぼ全額の治療費を支払っており、最善は尽くしている。女性が主張する「観客がケガをしないようにする安全配慮義務を怠った」との点について、全日本側は「安全配慮義務は尽くした」としている。

 他のスポーツでも基本的にはプロレスと同じスタンスで、観戦中のケガは自己責任との考え。プロ野球観戦時にファウルボールが当たってケガを負った観客が、主催球団を提訴した事例もあるが、この裁判は判断が極めてむずかしいものになりそうだ。

(ジャーナリスト/落合一郎)

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