「加害者と被害者の立場は千年経っても変わらない」と発言したり、従軍慰安婦問題では日本に対して罵詈雑言を浴びせるなどの非礼ぶりはめっきり影を潜め、最近は3日前に膨らませた風船のように“反日節”がしぼんでいる。告げ口外交からの手のひら返しは、まるで“おねだり外交”が始まる前兆のようだ。
「韓国国内の経済の低迷で、2年後に迫った平昌冬季五輪の開催が危ぶまれています。韓国は財閥10社の売上高だけで国内総生産(GDP)の約8割を占めるなど“いびつ”な構造ですが、その財閥や大手銀行は外国資本によって支えられているのが実情。2013年に北朝鮮がソウルにミサイルを撃ち込む寸前までいったことがありますが、このときの再来を恐れて、外国人投資家が韓国への投資を回避し始めています」(大手証券ストラテジスト)
'02年の日韓W杯共同開催では、日本の国際協力銀行が23億ドルの巨額融資を実行している。アンタイドと呼ばれる使途を特定しない融資で、現在の残額は200億円強。開催準備が進まない平昌五輪も日韓W杯の再現となる可能性が見え隠れする。
「ドル高とウォン安に加えて韓国にとって最大の貿易相手国である中国の通貨人民元が下落したことで、輸出は前例のない低空飛行を続けています。青年失業率は今年の2月が12.5%で、'12年の8.3%以降、毎月史上最高値を更新中。若者や低所得者層の不満は暴発寸前です。屈辱をひた隠し、朴政権が意識的に対日批判を抑えているのは、こんな国内事情から日本にSOSを発信せざるを得ない前段階と見ていいでしょう」(経済アナリスト)
北朝鮮メディアは「核実験をまた実施するゾ」と息巻く金正恩第一書記の放言をたれ流し続けている。一方の朴大統領も文世光事件で実母を北朝鮮シンパに殺害されており、一歩も引かない構え。もし朝鮮半島有事となれば、日本も準戦時体制となる。そうなれば、平昌五輪どころか東京五輪の開催さえもおぼつかない。
小が大に事(つか)える韓国の国是“事大主義”が中国から日本へ向きを変えたのか。