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訪れる怪異

 先日、9月1日の記事で百物語を行った後に現れる怪異と妖怪『青行灯』について紹介したが、今回はその実例を紹介する。

 2010年、関西テレビで放映された『怪談グランプリ2010』にて優勝した経歴を持つ実力派の女流怪談師、牛抱せん夏。普段は女優として活動している彼女だが、この怪談グランプリ優勝をきっかけに昨年12月より毎月1回、浅草にて怪談ライブを行っている。先日の8月31日でこの『せん夏怪談』も無事千秋楽を迎えたのだが、じつはこの『せん夏怪談』。公演中に何かしらの不可思議な現象が起きるのが常となっているのだ。

 第一夜目より奇妙な現象が起こり始め、記念撮影時に心霊写真めいたものが撮れたり、冷房など入れていないのに背後から異様な寒さを感じるお客様が現れたり…。
 この怪異は、打合せの時にも起こっている。山口敏太郎事務所の和室にて、スタッフらと打合せをしている時の事だ。山口氏は庭に面した窓を背に座っており、牛抱は氏と向き合うように正座して演目について話していたのだが、窓に映る自分の姿に妙な違和感がある。
 話をしながらよくよく目をこらすと、膝の上の何かと『目が合った』。
 彼女の膝の上に、膝枕をするような形で横になった男の生首がちょこんと載っており、反射したガラス越しに彼女の様子を見ていたのだ。
 この生首は、打合せではなく本番でも客席後ろにあった開場備品の上に現れたのを、彼女は目撃している。同じ会にゲストの一人が「男の人の足音を聞いた」と証言したり、ライブで牛抱の怪談に聞き入っていた客が彼女の背後に大量の椿の花が咲き誇るのを目撃するなど、終始奇妙な現象に見舞われたライブであった。

 文字通り、怪を語れば怪に至る。今のところ、千秋楽では「何かを見た」という報告は上がっていない。今回も怪異は起きていたのか。今はまだ不明であるが、まだ誰も聞いていない、気づいていないだけで、実は…と言う事も考えられる。
 果たして、千秋楽には怪異は起きたのか。
 せん夏怪談には他にも多くの怪異が起きている事もある。詳細が分かり次第、追って報告したい。

(黒松三太夫 山口敏太郎事務所)

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