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映画『赤×ピンク』で女同士のガチファイト演じた芳賀優里亜「きれいな25歳を残せた」

 人気作家・桜庭一樹氏の初期傑作小説を完全映像化した映画『赤×ピンク』(監督:坂本浩一)が、2月22日から、東京・新宿区の「角川シネマ新宿」で公開される。金網で囲われたリングの上で女同士が闘う「ガールファイト(格闘イベント)」を舞台に、女性たちが心の檻を打ち破っていく青春ガールズアクションムービーだ。

 同作で主人公の空手家ファイター「皐月」を演じたのは、「仮面ライダー555」のヒロイン役で一躍人気となった女優の芳賀優里亜(26)。性同一性障害に悩みながら成長するという難しい役柄を体当たりで演じた。

 芳賀に、『赤×ピンク』に込めた思いを聞いた。

 −−皐月をどう表現しようと思った?

 「皐月は性同一性障害という悩みを抱えているのですが、坂本監督と、まだ『男の子』と『女の子』の間で揺れ動いているジレンマを表現した方がいいのではないかと話し合いました。実は、原作では皐月の髪はショートなのですが、映画では髪を切らずに撮影に臨みました。髪の毛を短くして『俺は男なんだ!』と言い切って生きているわけではなく、がんばって女の子として世間に溶け込もうとしている。でも、女の子として世間に溶け込みたい気持ちに、男の子としての体が追い付いていかない。映画ではその葛藤を描こうと思いました」

 −−実際に、どう演じた?

 「(医学的見地らを含めた)性同一性障害という観点から見れば、もしかしたら、私が演じた皐月に違和感を持つ方もいるのかもしれません。ただ、『赤×ピンク』の中の皐月は、色々なことを、あいまいにしたかったんです。しゃべり方、寝るときの姿勢、座り方など。ある意味、『男の子』に見られてもいいし、『女の子』に見られてもいいと思いました。思春期にみなさんがそれぞれ味わう悩みといっしょといったら語弊があるかもしれませんが、皐月の悩みに関しては、思春期の悩みとは別格という捉え方はしませんでした。自己を確立していくなかで揺れ動いている途中の微妙さ、繊細さを表現したかったです」

 −−皐月の魅力は?

 「皐月は、実は色んな表情を持っています。例えばリングの中で闘っているとき、ひとりでいるとき、千夏(多田あさみ)と2人きりでいるときなど、それぞれ、別の顔を見せます。もっというと、ミーコ(水崎綾女)と打ち明け話をするシーンなど、ひとつのシーンの中で、色々な表情を見せます。そういった、皐月の繊細さが現れる場面が好きです。もちろん、皐月の成長を描いたストーリーも好きです」

 −−皐月を演じようと思ったきっかけは?

 「2013年の5月くらいに、出演のお話をいただきました。受ける、受けないは別にして、桜庭一樹さんの原作を読んでみました。非日常的な題材なのに、登場する女の子たちが感じている痛みが、桜庭さんの描写を通して、言葉ではいい表せないくらいリアルに伝わってきました。『赤×ピンク』がしっかりとした形で映画になるのだとしたら、演じてみたいと思いました」

 −−ベッドシーンもあるが、不安はあった?

 「もちろん、不安が無いわけではありませんでした。私は作品のためなら脱いでもいいよというタイプではありませんでした。一生残るものですし。なので、もし脱ぐならこだわりたかったんです。監督とお会いして話をしたとき、その思いを坂本さんが組み取ってくださりました。坂本さんから、『不安要素を全部プラスに変えていこう。やってよかった、きれいな25歳を残せてよかったと思えるように』というお言葉をいただきました。『それなら、私も覚悟を決めて、きちんと挑みます。絶対にいいものをつくりましょう』と答えました」

 −−『赤×ピンク』は、自身にとって、どんな作品になった?

 「きれいな25歳を残せた、後悔を残さない作品になりました。ほんとうにやってよかったです」

 インタビューに気さくに答えた芳賀。ファイトシーンの撮影では、相手にケガをさせず、自身もケガをしないように細心の注意を払ったが、撮影が終わってアザが残っていたこともあったという。

 「『赤×ピンク』は、「色々な要素がつまったエンターテインメントだと思っています。もちろん男性にも楽しんでいただけるのですが、女の子に見てほしいです。ここまで女の子がガチでファイトを繰り広げる映画はなかなか無いし、女の子でもこんなにかっこよく闘えるんだよという、このアクションはぜひ、劇場の大スクリーンで」と瞳を輝かせた。また、芳賀が歌う主題歌『イチル』(2/19配信)は、『赤×ピンク』のために芳賀自ら歌詞を書き下ろした。「『赤×ピンク』の世界観をくみ取って、歌詞を書かせていただきました。劇中で流れますので、ぜひ、聴いてください」とメッセージを送った。

■タイトル:赤×ピンク
■公開:2月22日(土)より角川シネマ新宿ほか全国公開
■コピーライト:(C)2014「赤×ピンク」製作委員会
■配給:KADOKAWA

(インタビュー・文・写真:竹内みちまろ)

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