武藤敬司社長から次期シリーズでの挑戦者を査定する提案を受けていた小島。答えは決まっていた。
「そうなんですか? 別にいいですよ。次のシリーズ、最強タッグで自信のある人は名乗り出てきてほしい」と呼びかけた。
余裕タップリに承諾した三冠王者だが、タッグリーグ戦に自信があるからに他ならない。「実はタッグリーグっていうのは一番の得意分野なんです。最強タッグは過去7回出場して4回優勝、準優勝2回してるんですよ」。過去のパートナーは太陽ケア(2002年)、カズ・ハヤシ(03年)、天山広吉(06、08年)で実績を残してきた。
それだけに「三冠王者のまま優勝して実力を見せつけたい」と意気込む。今回の最強タッグには世界、アジアの両タッグ王者が出ていることもあり、小島は来年に向け、ある計画を練っていた。
「今回優勝したら、世界タッグなりアジアタッグのベルトに挑戦する資格はあると思う。全部のベルトを巻きたい」と野望を口にする。かつて武藤が三冠、世界タッグ、IWGPタッグを巻き、変則6冠王者となったが、小島は誰も成し遂げたことのない純6冠王を狙うという。
「すべてのベルトを巻いて“真の全日本の中心”になりたい」。小島が全日マット独占に乗り出す。
◎カズ・ハヤシ 新世代をシカト
全日本プロレス世界ジュニアヘビー級王者のカズ・ハヤシが、新世代の“完全シカト”を決め込んでいる。10・25神戸大会で6度目の防衛に成功したカズ。現在のところ、有力な挑戦者候補も見あたらない。
ところが、ここにきてKAI&大和ヒロシの新世代がかみついてきた。だが、王者の反応はイマイチだ。「世代交代ってことを書かれるのが一番イヤだ。現役バリバリの自分がいるのにおかしい」と首をかしげる。
すでにカズの目は世界の未知なる強豪に向けられており「世界の強豪を探さないといけないのに彼らにかまってるヒマはない」と突き放す。
そればかりか「期待感が無かったらおもしろくならないですからね。(2人には)勝ち負けじゃなく、期待感を見せてほしい。それが見せられないんだったら僕以前の問題」と手厳しい評価を突きつけた。
もはや下の世代は眼中になしといった全日ジュニアの絶対王者。もはや誰も止められる者はいないのか。