『「あれがロボットものか!?」
乱れた男と乱れた女が、寒さを忘れてガンバレば熱くなる。そういう気合で制作をした。
吉田・安田コンビに中村・西村が噛みこんで、メカからキャラから創り出し、まだ若いライターも結集してくれて、作曲では田中公平が参加してくれれば、役者だって知った風な組み合わせにはしなかった。
問題はゲームのキングが事件に参加したことで何かがズレていった。ソー監督(原文のママ)にゲーム感覚がなかったせいだろう。もっとベタベタとキャラクターをいじりまわせれば良かったのだ。とはいえ、今になって見れば、アナ姫様から誰でも彼でも、毛皮のコートとジャンバーの下は汗かいているだろうという感覚は嬉しい。その感覚は、十年経ってむしろ生々しく感じる。
アイデアより体力が必要な希有な作品で、もっとも難しいジャンルだということは知っておいていただきたい。』
「オーバーマン キングゲイナー」は「機動戦士ガンダム」の富野監督が描くSFロボットアニメ。近未来、巨大都市国家を脱出しようと試みる「エクソダス」という活動が起こり、各地で波紋を呼んでいた。ウルグスクに住むゲイナーは、ある日エクソダスの疑いをかけられて投獄され、牢の中でゲインと出会う。2人の旅が、ここから始まる!__というストーリー。02年9月から03年3月までWOWOWで放送された。スタッフも豪華で、当時のサンライズの“アニメ力”を結集したもので、シリーズ構成=大河内一楼、キャラクターデザイン=中村嘉宏、西村キヌ、吉田健一、メカニカルデザイン=安田朗、山根公利などが務めた。
「オーバーマン キングゲイナー」 公式サイト http://www.king-gainer.net