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名倉潤などうつ病を患った芸能人の例に見る、様々なうつ病の原因と対策

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ネプチューン・名倉潤

 2019年中にうつ病を発症した、お笑いトリオ・ネプチューンの名倉潤。名倉は、かねてから治療していた椎間板ヘルニアの手術以降、睡眠障害などの不調を訴え、8月よりうつ病を理由に2か月間に渡って芸能活動を休業し、10月には無事に復帰を遂げている。

 名倉の場合は、うつ病を発症した原因が「侵襲 (外科的手術に伴う身体的ダメージ)によるストレス」だったが、うつ病の発症となる原因には様々なケースが存在する。

 例えば、クワバタオハラの小原正子や釈由美子、木下優樹菜などが経験したと告白している「産後うつ」や、渡辺正行や木の実ナナの「更年期障害」がきっかけで発症したうつ病では、急激なホルモンバランスの変動といった内分泌的な要因と、“完璧主義”や“他人の評価を気にしすぎる”といった個人の性質や、“夫婦間トラブル”あるいは“経済問題”といったその時の環境などの社会心理的な要因が相互作用して発症すると言われている。

 また、「仕事のプレッシャー」が引き金になったとみられる、NON STYLEの石田明のケースでは、もともとあった対人恐怖の傾向が仕事に影響し、フリートークでうまく立ち回れなかいことが次第に大きなストレスになっていったという。さらに、プライベートでも経済的な問題を抱えていたという石田は、次第にやる気を失っていき、嘔吐や食欲減退といった自律神経系の症状が現れ始めた。しかし、周囲に相談することなく自分を責めて過ごすうちに重症化し、ついには高所にいると「地面に吸い込まれるような感覚」を覚えるようになったことで身の危険を感じ、ようやく病院を受診してうつ病であることが発覚したという。

 他にも、大切な人を亡くした喪失感が主な原因となって発症した柳原可奈子や、多忙による不眠や過労がたたって20年間にもわたるうつ病を経験した武田鉄矢、多忙に加えて仕事のプレッシャーも大きかったというナインティナインの岡村隆史などがいる。

 このように、うつ病発症のきっかけは個人によって様々で、いくつものストレス要因が重複した状態の時に発症しやすいと言われている。

 厚生労働省によるデータを遡ると、国内の“うつ病を含む気分障害”の患者数は、今から20年前の平成11年の時点で44万1千人。それから12年後の平成23年には95万8千人に上り、平成26年では111万6千人、平成29年には127万6千人と、今なお右肩上がりであることが分かる。

 予防のための共通の対策としては、うつ病について知っておくことが肝心となる。原因となるきっかけには様々なケースがあり、ストレス過多の状態においては誰でも罹患の可能性があることを心得ておくことが重要だ。知っておくことで、その前兆に気づきやすくなり、早めの対策が取れる。

 例えば、産後うつや更年期障害などのホルモンバランスの急激な変動によるイライラや全身の倦怠感、のぼせや動悸といった症状が強いものの場合は、その対応に特化した専門医を受診することがポイントになる。その他、「やる気が起きなくなった」「物事が決められなくなった」「最近、不安感が強い」といったメンタルバランスの不調を感じれば、悪化する前に身近な人に相談したり、予防のための心理カウンセリングを受けることが望ましい。

 信頼できる人に悩みや不安を打ち明けることによって、ストレスの緩和が図れるというだけではなく、経験者や有識者から、治療のために有効な知識を得ることができる。また、順序立てて話すことで本人が客観的な視点に立ち、1人で抱えているだけでは見えなかった盲点に気づき、環境改善に向けたヒントを得ることもある。

 こと、心理カウンセリングにおいては、話すことによって得られるこれらの効果が最大限に発揮され、うつ病を始めとする心の病の発症の予防に役立つ場として活用されたい。

参考データ:
厚生労働省「患者調査」
「みんなのメンタルヘルス」より
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/data.html

文:心理カウンセラー 吉田明日香

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