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梅宮辰夫さん死去で見直したい、徐々に身体を蝕む「慢性腎不全」

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 俳優の梅宮辰夫さんが12月12日、腎不全で死去したニュースが報道された。梅宮さんは81歳で逝去するまでの間に6回のがんの手術を経験しており、2018年9月に前立腺癌がん、2019年1月に尿管がんの手術を受けていたという。さらに、2019年2月から週に3回の人工透析を受けていたとのことであり、末期の腎不全であったことを物語っている。

 腎臓は血液をろ過して老廃物と余計な水分を尿として排泄する機能を持っている。徐々に腎臓のろ過機能が低下していく状態を慢性腎臓病というが、低下した腎機能は回復することはない。慢性腎臓病は5段階に分けられ、stage5という状態まで進行すると、腎臓の機能が失われた腎不全、人工透析の対象となる。腎不全では一般的に週に3回、1回4時間程度の人工透析を行うことで腎臓のろ過機能を代替する。

 腎臓病の原因は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や慢性腎炎などで、誰しもかかりうる病気だ。以前は人工透析のきっかけになる病気として、慢性糸球体腎炎が多かったのだが、2000年には糖尿病性腎症が慢性糸球体腎炎を上回るようになった。現在では約半数が糖尿病性腎症、高血圧による腎硬化症も増え続けている。

 高血圧や糖尿病といった生活習慣病は動脈硬化のリスクであり、血圧や血糖のコントロールが悪い状態が続くと、血流豊富な腎臓にも動脈硬化を引き起こし、人工透析に至る。透析導入の平均年齢は70歳前後、最も透析導入が多い年代は70歳後半から80歳代。女性の85歳以上で透析導入が増えているのは高齢化の影響も出ているのだろう。

 梅宮さんの場合には、透析に至る1か月前に尿管がんの手術を受けていたことが明らかにされている。全身麻酔下での手術が身体にもたらすストレスや手術中の血圧の変動なども、腎臓に多大なる影響を及ぼす。

 健常者でも手術をきっかけに腎臓病になる人、もともとなんらかの腎機能障害があり、全身麻酔下の手術侵襲により腎不全に至ることもある。

 腎不全で透析を行わないと、老廃物が身体にたまる尿毒症という状態になり吐き気や意識混濁、食欲の低下などを引き起こす。余分な水分が身体から出せず、むくみ、呼吸苦などの症状が出ることもある。

 人工透析を行うことが腎不全の治療になるが、人工透析を始めると残された余命は健常人の半分だ。全身状態が衰弱、不安定になり血圧が低く透析が行えない状態が訪れ、死に至れば腎不全死。また、腎機能障害を抱える人の約3割は心不全や心筋梗塞が死亡の原因となる。

 腎機能を悪化させないためには、水分をしっかり取ること、禁煙や塩分を控えめにすること、運動習慣や節酒などの生活習慣の見直すことが基本だ。血圧や血糖、肥満のコントロールが腎機能障害の進行を抑えてくれる。

 定期的な検診で腎機能悪化の可能性について知ることができるだろう。生活の質を維持するためにも、人工透析に至らぬよう日頃の習慣を見直してみて欲しい。

文責:医師 木村ゆさみ

参考:我が国の慢性透析療法の現況(日本透析医学会)
https://docs.jsdt.or.jp/overview/
平成30年(2018)人工動態統計 厚生省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei18/dl/10_h6.pdf
資料3 腎疾患の現状 厚生省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000188090.pdf

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