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あふれ出る才能が止まらない状態の宮迫

 「器用貧乏」なる言葉があるとすれば、雨上がり決死隊・宮迫博之は、その真逆をひた走っている。彼こそ、仕事も私生活も、器用にして裕福なのだ。

 相方の蛍原徹と、漫才をする機会はめっきり減った。しかし、テレビタレントとしては、この上なく安定にして、絶好調。レギュラーMCを務める『アメトーーク!』(テレビ朝日系)は、依然として飽きられることなく、“芸人が出たい番組ランキング”でつねに上位をキープ。関西ローカルでは、ダウンタウン・松本人志と『松本家の休日』(朝日放送)で、明石家さんまと『痛快!明石家電視台』(毎日放送)で、がっちりタッグを結成。大物芸人との共演でも、頼られる存在だ。

 さらに、きのう19日、新ドラマ『僕のヤバイ妻』(フジテレビ系)がスタート。“実力派俳優・宮迫”は、主役の伊藤英明演じるカフェ経営・望月幸平の元・義兄で、興信所を経営する横路正道を演じる。今後、サスペンスドラマにどう絡んでいくのか、注目される。

 そして、今月29日には、2本の映画が上映される。ひとつは、『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』。マーベルコミック原作「キャプテン・アメリカ」シリーズの3作目で、スパイダーマンの出演も決定している話題作。宮迫は、ホークアイの役で、日本語吹き替え版の声優を務める。さらに、この日は、狂言師・野村萬斎と初共演を果たしたミステリー映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』も公開。野村と、お笑いコンビ・マイティーズとして一世を風靡した相方・丸山竜司を好演する。

 お笑い芸人で俳優としても大成したのは、大御所のビートたけしやさんまをはじめ、劇団ひとりやドランクドラゴン・塚地武雅、TKO、マキタスポーツや板尾創路、ネプチューン・原田泰造やカンニング竹山など、枚挙にいとまがないが、今春は間違いなく、宮迫が一馬身リード。ドラマに映画に、本業のお笑いに。確実に独自のポジションを形成した。

 バラエティも、芝居も、そして歌まで操り、その術をも知った宮迫。早期の胃がんが発覚・公表したのは、およそ4年前。公表後も変わらず上質な笑いを産出し、仕事は順調。マルチタレントとしてはすでに、安定の域に入っている。

 大阪市内の実家では、たこ焼き店・みや蛸を経営。その暖簾分けとして昨年、都内に“みやたこ”をオープン。店名はややスベり気味だが、経営者としては合格点。宮迫、どこまでビジネス展開するのやら…。

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