記者会見にはセ・リーグ監督の巨人・原辰徳監督、パ・リーグ監督の日本ハム・梨田昌孝監督の他にスペシャルゲスト2人が参加。伝説の9連続奪三振の日本記録を持つ江夏豊氏と、世界の王の13本を超える、通算最多本塁打記録14本のミスター赤ヘルの山本浩二氏だ。例年以上に盛り上がった記者会見になったが、その一方でショッキングな情報が流れている。
テレビ朝日系列が中継する、7月23日の福岡ヤフードーム、24日のハードオフ新潟での2試合の放映権料が、昨年の半額になっているというのだ。「2試合合計での放映権料が8000万円台だと聞いている」と関係者が明かす。昨年は、7月24日の札幌ドームでのオールスターに買い手が付かず、主催の社団法人日本野球機構(NPB)関係者は真っ青。「オールスター史上、初めて地上波のテレビ中継なしになってしまう」と、パニックになったからだ。
史上初の最悪のケースを回避するために、1億円以上といわれるオールスターの放映権料を一気に8000万円に値下げして、ようやく日本テレビ系列が名乗りを上げた経緯がある。25日のマツダスタジアムでの試合を中継したTBS系列の放映権料も、当然同額になっている。2試合で4000万円以上の減収になったのだ。
その際もNPB関係者はショックを隠せず、球界に波紋が広がったが、今年はそれどころではない。2試合ともテレビ朝日系列で中継と早々と決定した裏で、昨年の半値、1試合単価4000万円台にまで値崩れしていたのだ。背に腹は代えられない現実だが、こうなるとオールスター見直し論が再燃するのは必至だろう。
「真剣勝負のセ、パ交流試合をやっているのだから、顔見せ興行のオールスターの人気が低迷するのは当然だ。日本のオールスターと韓国のオールスターが対決するとか、何か新しいスタイルが必要だ」とは、ある球団代表の提案だが、曲がり角にきたオールスターは、いったいどこへ行くのか。