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【声優の履歴書】第75回『機動戦士Ζガンダム』のエマ・シーン役、『サクラ大戦』シリーズ・ソレッタ・織姫役を演じる岡本麻弥

 声のお仕事である『声優』。顔の見えない裏方のお仕事でありながら、近年はアイドルとの垣根がなくなって来ており、バラエティー番組や、歌番組などに出演することも珍しくなく、注目度が増している職業である。そんな人気声優をフィーチャーするこの連載。第75回目としてお届けするのは、岡本麻弥。

 俳優及び声優養成所である勝田声優学院の一期生。声優デビューした1985年に、TVアニメ『機動戦士Ζガンダム』のエマ・シーン役でイキナリ脚光を浴びるが、当時岡本は高校生で演じたエマ・シーンは24歳という設定だった。更に翌年には、1986年TVアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』リィナ・アーシタ役を演じた。エマ・シーンが主人公・カミーユ・ビダンのお姉さん的存在だったのに対し、リィナ・アーシタは主人公・ジュドー・アーシタの妹であり、対照的な役柄だった。他にも同年には『宇宙船サジタリウス』アン教授役、そして『メイプルタウン物語』で主人公のパティ役を演じ、初主演を果たした。同作は翌年に新シリーズがスタートし、映画化されるなどヒットとなった。

 声優業は好調であったが、1988年より2010年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』の脚本などで知られ、勝田声優学院の二期生の福田靖が脚本演出を手掛けた劇団プロ・ローグの創立メンバーとなり、三年程は女優業より舞台に重点を置いて活動していた。1991年からは声優業も再び活発化し、劇場版『サイレントメビウス』彩弧由貴役、1992年には世界名作劇場シリーズ『大草原の小さな天使 ブッシュベイビー』で主人公のジャッキー(ジャックリーヌ・ローズ)を演じた。そして1999年より再び女優業に重点を置き、ニューヨークへ演劇留学し米国における外国人永住資格「グリーンカード」を取得、日本とアメリカを行き来する生活を送っていた。

 声優としての代表作は、1995年『バーチャファイター』サラ・ブライアント役、『ルパン三世 ハリマオの財宝を追え!!』ダイアナ役、1996年『機動戦艦ナデシコ』遥ミナト役、『魔法少女プリティーサミー』裸魅亜役、1998年『サイレントメビウス』彩弧由貴役、2005年『ガラスの仮面』鷹宮紫織、2007年『D.Gray-man』エリアーデなど、圧倒的に少女や大人の女性役が多い。そして『サクラ大戦』シリーズ・ソレッタ・織姫役では、同作のメディア展開により、同役でミュージカルにも公演している。また、洋画の吹き替えも多く、映画『バイオハザードV リトリビューション』エイダ・ウォン(リー・ビンビン)役が有名である。

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