「カメラのモニターから映し出された羽生を見たスタッフは、チョンマゲのハマり具合に息を飲んだそうです。しかも、神々しいまでの気品と端正な顔立ちが、まさに殿様を彷彿とさせるんです」(映画配給会社プロデューサー)
今回、羽生選手が豪華俳優陣との共演を果たしたのは、人気作家・磯田道史氏の『無私の日本人』(文春文庫刊)の一編「穀田屋十三郎」を映画化したもの。今から250年前の江戸中期。仙台藩吉岡宿を舞台に、年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を守るため、立ち上がった人たちを描いた作品だ。羽生選手は、タイトルにもなっている“殿”の仙台藩藩主・伊達重村に抜擢されたのだ。
「心配されていたセリフ回しも全く問題なかった。ものすごい記憶力でアドリブもいくつかあったようです」(映画事情通)
そんな彼を巡って勃発しているのが争奪戦。大手芸能プロらがマネージメント契約を交わそうと羽生サイドに接触を図っているのだ。
「そりゃそうですよ。彼なら相当のギャラを手にすることができる。テレビのバラエティーにゲスト出演すれば最低でも1本150万円〜。今回、俳優デビューを飾ったことでドラマに出演しても、1日拘束で最低でも120万円〜の交渉になるでしょう」(芸能関係者)
芸能界同様、羽生選手に対し、熱い視線を送っているのが広告業界だ。
「ダルビッシュや本田圭佑の全盛期の1本1億円に匹敵します。CMに出演すればギャラは1本5000万円〜1億円の試算になる」(大手広告代理店幹部)
今後はフィギュア選手とタレントの二足の草鞋を履いて稼ぎまくるのかと思いきや…意外な素顔が浮き彫りになってきた。
「現在、タレント活動に対する興味はゼロといってもいい。映画出演も地元、宮城の復興に繋がればという思いから出演したもので、ギャラも言い値でOKしたそうです。当然、相次ぐ芸能プロのオファーはすべて断り続けている。さらにCMも同じフィギュアの浅田真央がJALや住友生命、アサヒなど複数のCMに出演しているのに対し、羽生はロッテの1社のみ。いずれも本人の強い希望です。当面はフィギュアに軸足を置き、結果を出したいらしい」(前出・芸能関係者)
さすがは殿様、お金に対する欲はないらしい。