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春から改めたい「喫煙」「飲み過ぎ」「運動不足」 健康を損なう原因トップ3の危険度を知る(1)

 たばこ、飲酒、運動不足…自然界において、自ら体を悪くするような行為をする動物は、人間だけではないだろうか。なぜ我々は不健康な生活をやめられないのか。新たな年度が始まる今こそ、「健康に悪そうなもの」を考え、改善に努力したいところだ。

 50代目前のマスコミ業界で働くSさんは、こんな嘆き節を口にした。
 「駆け出し時代、しばしば“病気になるために働いているのではないか?”と思うことがあった。昼も夜も関係ない生活で、規則正しい食事や運動とは無縁。たばこも吸うし、毎晩のように飲み歩いた。そして小腹がすいたらラーメン店へ。こんな生活を10年以上続けていたら、当然ながら生活習慣病患者になってしまうよ」

 日本成人病予防を研究する医療機関が最近行ったアンケート調査を参考に考えてみたい。調査方法は、健康診断の問診票などから、“健康に悪そう”と思われる20項目を挙げ、そのうち重要と思われる三つを選んでもらった。

 それをランキング別に分けると、第1位は、やはりと言うべきか「たばこ」だった。喫煙者からは「やめられない。ストレス社会だから本数が増える」(50歳男性)や「肺がんになると脅されるが、70歳過ぎても元気な人もいる。体が受け付けなくなったら止めるが、今は止められない」(43歳男性)などと悩みの声が聞こえる。

 たばこはなぜ体に悪いのか。それは煙草成分を見ればわかる。強烈な毒物ニコチンをはじめ、二酸化炭素、アンモニア、ホルマリンガス、その他大量の発がん物質が含まれているからだ。
 「喫煙者は遅効性の毒を毎日盛られている状態で、50歳ぐらいから体に影響が出るといわれます」
 と、ある医療関係者言う。
 さらに病としては、呼吸器系疾患、肺がん、COPD(慢性閉塞性肺疾患)の他、高血圧、動脈硬化、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病合併症として腎不全など、挙げればきりがないほど多岐にわたると警告している。

 第2位は「酒の飲み過ぎ」だ。年末の忘年会に始まり、年明けの新年会と散々飲んだ人が多いはず。さらに春先になると歓迎会や花見など、ますます酒盛りの機会が増える。
 「以前は健康診断の20日前から禁酒し、肝臓の数値を抑えようと努力した。しかし最近は、20日間程度の禁酒では数値が下がらず、禁酒期間を長くするか、諦めてしまう」(61歳男性)
 と、こんな告白をする人もいた。

 過度の飲酒を続けていると、糖尿病や高血圧、腎機能の低下、高脂血症など、生活習慣病を誘発する原因にもなる。
 酒を飲まなければ、つまみの摂取量も減り、おのずと食事のカロリーが落ち、これに運動を加えれば大幅に体重を落とすことが可能になる。
 加えて、週2日ほどの“休肝日”を設ければ、頭も体もスッキリする日が多くなるはずだ。

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