「元世界女王の実力からすれば、選手層が劣るペア、それも敗者復活戦的なメンバー構成の大会なら出場枠の獲得は可能でしょう。日本は4月の国別対抗戦(東京)では男女シングルだけ出場し(五輪とは違いカップル欠場でも可)、2連覇こそ逃したものの、3位に入った。ソチ五輪でも団体戦に出場さえできればメダル獲得は確実。それだけに戦力外だった元女王のペア転向に期待感を寄せているのです」(スポーツライター)
女子シングル代表の3枠は浅田真央(22)、村上佳菜子(18)、鈴木明子(28)で盤石。安藤のブランクと日本フィギュアの置かれた状況を考えれば、すべてに合点がいく。
安藤も「ソチ五輪出場」を目標に掲げてはいるが、「シングル」とは一言も言っていない。
「シングルは私生活だけで、五輪は“ペア”で臨むのが秘策です。ここにきて精力的にアイスショーに出ているのも、9月のネーベルホルン杯を視野に入れているからに他ならない」(スケート連盟関係者)
パートナーはフジテレビの大島由香里アナ(29)と熱愛が明らかになった小塚崇彦(24)が有力視される。小塚もシングルでの出場を目指すが、出場枠は3。高橋大輔(27)と羽生結弦(18)が当確で、小塚は織田信也(26)、無良崇人(22)と残り1を争う。
「万が一、小塚が“落選”した場合、安藤とのペアで救済するプランを温めている。最終結論は12月の全日本選手権。まずは“出場枠獲得”を目指すことが最優先されるネーベルホルン杯での安藤のパートナーは、木原龍一などペアのスペシャリストが予想されます」(スポーツ紙デスク)
連盟首脳にとってもこのプランは渡りに船。絶望的だった団体戦出場が可能になるばかりでなく、難題が一つ解消されるからだ。
「小塚家は3代にわたって日本フィギュア界を牽引してきた名門で祖父の光彦氏は名古屋フィギュア界のドン的存在です。その意味でも小塚の選考漏れは絶対に許されない。代表枠が増えれば、そのプレッシャーから解放されるわけで、まさに安藤様さまなのです」(フィギュア関係者)
実は、ペア転向を助言したのはモロゾフ氏という説もある。彼はカップル(アイスダンス)のスペシャリストでベラルーシ代表としてタチアナ・ナフカと組み長野五輪に出場。シングルでは出ていない。
「安藤が五輪に復活するには、体力的にもこちらの方が手っ取り早い。モロゾフ氏もそうアドバイスしているようです。安藤が専属コーチを決めていないのは、水面下でモロゾフ氏が愛の手を差し伸べているからという情報も囁かれている」(前出・フィギュア関係者)
それが事実だとすると、やはり父親はモロゾフ氏だろう。安藤のペアでのソチ五輪出場は愛娘・ひまわりちゃんに続く「もうひとつの置き土産」なのである。