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W国民栄誉賞に隠された真実 ゴジラ松井「5・5」引退式で巨人監督要請(1)

 連続日本一に絶好のスタートを切った原巨人が、来季の松井政権発足に向けて本格的に動き出した。5月5日の広島戦(東京ドーム)の試合前に巨人OBでヤンキースなどでも大活躍した松井秀喜(38)の引退セレモニーを行い、松井が入団時に監督を務めた巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(77)も駆けつけるのだが、実はとんでもないサプライズが用意されていた。
 「当日の引退セレモニーの前に巨人の球団会長で読売新聞本社グループ会長でもある渡辺恒雄氏が松井に会い、正式に次期監督就任を要請。そののち、長嶋氏が渡辺会長を代行する形でスタンドのファンの前に現れ、松井に次期巨人監督への就任を要請し、その場で返事をもらうという段取りだというのです」(球界関係者)

 師匠の長嶋氏から直接要請を受けたら、絶対にノーとは言えない、というしたたかな計算が秘められているのだ。
 「渡辺会長は次期監督に松井を心底推している。今年1月7日には自らポスト原監督の問題に触れ、『今、原君のあとを継ぐってのはいないんだよ。そのあとは松井君が最適。松井君の方がどう考えるかだ。(日本に)帰ってきたら会うから、会って頼む』と取材陣に話している。その後、松井との直接交渉が遅れたのは、一つには松井が年齢的に次期尚早と判断、将来の指導者に備えて勉強したい旨を伝えていたからです。そこで渡辺会長は安倍首相と長嶋さんを巻き込み、国民栄誉賞のW授与という離れ業で、監督就任を決断させようとしているのです」(スポーツ紙デスク)

 渡辺会長が足早に「新体制」を進める背景には、今季中に「ナベツネ巨人」の集大成を成し遂げたいという意図が強くにじむ。
 「巨人軍のトップとして球界を長く牽引してきた渡辺会長も、5月30日には87歳を迎える。昨年11月に政治記者時代から大親友だった三宅久之氏(政治評論家)が他界、今年に入るや自身も足指骨折や大腸ポリープの除去手術などで約1カ月の入院生活を余儀なくされたことで、巨人の今後についてもあれこれ考えたのでしょう」(同)

 昨年、原巨人は交流戦、リーグ、CS、日本シリーズ、アジアシリーズをことごとく制覇。史上初となる『5冠』を達成したことで、渡辺会長はこれで有終の美を飾れたと安堵したものの、唯一の心残りが巨人軍、いや読売の大功労者である長嶋氏にいまなお国民栄誉賞が授与されていないこと。
 ONの二枚看板でV9を達成したにもかかわらず、王貞治氏が通算756本塁打の世界記録達成で1977年に授与されたのに対し、プロ野球を国民的なスポーツに発展させた大功労者のミスターはいまだ授与されていない。王氏自身も「第1号は自分ではなく長嶋さんでよかった」と心を痛めていることもあり、長嶋氏への授与こそが球界全体の最優先課題だった。

 政府が長嶋氏と松井氏に国民栄誉賞を授与する方針を発表したのは4月1日だが、読売グループ関係者によれば、実は1月7日に都内のホテルで開催された読売新聞社の2013年賀詞交歓会が発端だという。
 同日、ホテル内の日本料理店で渡辺会長と安倍晋三総理の食事会が設けられ、菅義偉官房長官が同席。日本最大の発行部数を誇る読売新聞の主筆でもある渡辺会長は国の内政、外政について具申するとともに、長年の懸案事項だった長嶋氏への国民栄誉賞授与についても進言したという。
 「安倍政権の返り咲きに尽力したのがナベツネさんの盟友・三宅久之氏だったことに加え、朝日新聞が保守色の強い安倍総理のバッシングを繰り返していることもあり、現政権は読売に友好的なのです。そんな追い風もあり、長嶋さんの国民栄誉賞を煮詰めたのでしょうが、問題は時間が経過し過ぎており、なぜいまなのかの納得いく説明でした。そこで安倍総理が松井ファンであることをとらえ、松井とのW授与ではどうか、という流れになったのです。長嶋氏とともに国民栄誉賞が心待ちされていた大相撲の大鵬親方が1月に亡くなり、生前の授与ができずに終わった反省から、長嶋氏への授与が急ぎ決まったのです。一方、松井は王貞治、衣笠祥雄、長嶋茂雄の大先輩に肩を並べるには荷が重いと判断、先輩のイチローが辞退していることもあり、気持ちに変化はない。が、『今回の長嶋氏への授与は教え子である松井とのセットが条件』と説得され、受け入れたのです。かたくなに辞退すれば今回の長嶋さんへの授与が見送りになる、その心配を危惧したからです」(日本テレビ関係者)

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