1987年の声優デビューより2年余りでスタジオジブリ作品・映画『魔女の宅急便』で、主人公のキキ役に抜擢されただけでなく、キキに大きな影響を及ぼすキーパーソン・ウルスラの2役を見事に演じきるなど、若手の頃よりその実力は抜き出ていた。本作は日本のアニメーション映画の興行記録を更新したほどの大ヒットとなり、高山の名を業界に大きく知らしめる出世作にもなった。しかし逆にキキのイメージが強くなってしまったせいか、一時期レギュラーがなくなってしまい、唯一のレギュラーであった高橋留美子原作・『らんま1/2』天道なびき役が心の支えであり、今でも思い入れのあるキャラクターとのこと。
だが本人の心配も余所に、その後も順調に『忍たま乱太郎』猪名寺乱太郎役、『YAIBA』鉄刃役、『名探偵コナン』江戸川コナン役などの多くの作品で主役を熱演する。また『YAIBA』のアニメ化の際にはもう『名探偵コナン』の連載が始まっており「もしアニメ化した際にはコナンをやらせてください。」と、原作者の青山剛昌に言ったというエピソードもある。
『楽しいムーミン一家』ムーミン役など、高山の演じるキャラクターは国民的アニメが多く、その役柄の多くが元気な少年であるが、『天空のエスカフローネ』ディランドゥ役や、『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』エンヴィー役などの、一癖や二癖もあるエキセントリックな少年の怪演技にも注目したい。また演技力だけでなく、収録の際の集中力も目を見張るものがあり、NGを出すこともほとんどないため、現場で若手の声優が委縮してしまうという逸話がある程だ。
声優以外には、作詞家の永野椎菜と「TWO-MIX」というユニットを組んで音楽活動をしており、1995年に活動を開始して以来アニメ作品では、『名探偵コナン』や『新機動戦記ガンダムW』などの主題歌を数多く担当している。約3年活動を休止していたが、昨年2012年に、活動再開することがオフィシャルブログで発表された。今度はどんな楽曲をファンに届けてくれるのか。こちらの活動も楽しみだある。