その下降線を辿る様は「振り返ればテレビ東京」と揶揄されていた。しかし、昨年のゴールデン・プライムタイムの週間平均視聴率で、ついにテレビ東京の後塵を拝す憂き目に遭った。
ちなみに開局55周年(2013年)は「5539(ゴーゴーサンキュー)55年目、目の色変えます。フジテレビ」と、飛躍を誓ったが、減益に陥った。この年に在京民放5社の中で減益だったのはフジテレビだけだ。同年の秋には、30年以上続いていた局の顔番組、『笑っていいとも』の終了も発表されている。
そのフジの昼の時間帯の番組が、来年の3月に大きく変わる。まず発表されたのが、小堺一機が司会のトーク番組『ごきげんよう』の終了だ。84年に始まり31年間続いていた番組である。
「かつては視聴率が6%あった番組ですが、いまでは5%台なら上出来、1%台のときもあります」(フジテレビスタッフ)
そして、『ごきげんよう』の次の番組である昼の帯ドラマの打ち切りも決まった。羽田美智子の『花嫁のれん』や、大河内奈々子と小沢真珠が出演した『牡丹と薔薇』など、話題作を作り上げ、52年間も続いてきた名物枠だ。昼間から愛と憎悪が交錯するようなドロドロとしたドラマに主婦層が飛びつき、昼の時間帯にもかかわらず、最高平均視聴率13.8%(ビデオリサーチ関東地区)をはじき出したこともあった。だが、いまやこの時間帯の週平均視聴率は2%台まで落ち込んでしまっている。
そして、まだ正式に発表になっていないが、鳴り物入りで始まったワイドショー『直撃LIVE グッディ!』も、3月で消える事になりそうだ。
「編成では、次の予定が決まっていない。13時から16時まで変えようとしているんですから、どんな番組を送り出したらいいか分からない状況。安藤優子さんをBSニュースに持っていく案しかない」(フジテレビ幹部)
『グッディ』は 10月に1.3%という視聴率もあった。ちなみに、10月27日のフジの最高視聴率は『日本シリーズ ヤクルト対ソフトバンク』の9.4%。同時間帯のテレビ東京『開運!なんでも鑑定団』の11.7%に負けていた。
なりふり構わないフジの大改革が始まる。