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【芸能事件史】歌舞伎界に大スキャンダルが?大麻を吸っていた若手俳優

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市川海老蔵

 『半沢直樹』などの大ヒットによって、世間から注目を浴びている歌舞伎界。日本を代表する華々しい伝統芸能である一方、異常なほどに血筋や血統を大事にする世界であり、25日にわたる連続公演もあるなど、今の芸能界とは一線を画した存在である。

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 格式高い世界だけにスキャンダルらしいスキャンダルは、2010年に11代目市川海老蔵が暴行を受けた事件以外は皆無と思われがちだが、実は何度かスキャンダルが発生している。
 あまり知られていないが、今から40年ほど前、歌舞伎界に大麻や覚せい剤が蔓延しているのでは?と話題になったことがあった。

 1982年5月、将来を期待されていた若手の歌舞伎俳優が宿舎に大麻を持ち込んでいたことが分かり逮捕された事件があった。
 逮捕されたのは当時24歳の、いわゆる「下回り」と呼ばれるキャリア1~2年の新人。彼は品川区内でタクシーに乗った際にバッグを忘れ、運転手から品川署にバッグが届けられた。
 すると警察が、中から乾燥大麻2グラムを発見したという。この若手俳優は以前から大麻を使用していた疑いがあるとして緊急逮捕。のちに部屋から乾燥大麻5.8グラムが発見され、常習的に大麻を使用していたことが分かった。
 
 警察の調べによると、この若手俳優は「東京の街頭で外国人から購入したもの」と供述し、地方公演にも大麻を持参していたという。
 若手は常に共同生活をしいられている立場であり、たったひとりが大麻を吸っていたとは考えづらく、当時は「歌舞伎界にも覚せい剤汚染が!?」と大きな話題になったが、その後逮捕者などは出ておらず、騒動は数カ月で終わった。

 従来、歌舞伎界は内弟子の希望者に対する厳正なチェックなどはあまり行われなかったが、大麻の常習者が梨園に入ってきたことから、より厳しいチェックが設けられることになったとされている。

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