もっともいいのがフジテレビ系。江角マキコ『ショムニ2013』が18.3%(関東地区)、山下智久『サマーヌード』が17.4%、松嶋菜々子『救命病棟24時』が17.7%と5本中3本がクリーンヒット。続いて、TBS系では堺雅人『半沢直樹』が19.4%、舘ひろし『なるようになるさ。』16.9%、テレビ朝日系では沢村一樹『DOCTORS2 最強の名医』19.6%、日本テレビ系『斉藤さん2』15.5%と各局ヒット連発。
旅や外出機会が多い夏場は、これまでの経緯から視聴率がなかなか取れないため、出演を見合わす俳優や女優が多かった。ところが、今回は数字にやたらこだわる松嶋菜々子まで戦線に参入する異常ぶりだ。
なにが良かったのか。
「各局の宣伝でしょう。江角は『めざましテレビ』に脚立をもって、パンティーが見えそうなミニスカ姿で登場した。そんな“努力”が実って視聴者も見てみようかとなった」(テレビ雑誌編集者)
だが、フジやテレ朝の高視聴率ドラマは“続編”ばかり。『ショムニ』は過去の大ヒット作だし、江口洋介は降板したが『救命病棟24時』も20%ドラマだった。『DOCTORS2』も'11年放送開始で14〜15%を稼いでいる。
「結局、夏ドラマがいいのは、局が“懐古趣味”を視聴者に押しつけた結果です。そこで、初回だけは付き合ってみようかということで視聴率が取れたのです」(ドラマ制作関係者)
こうした戦略は失敗しそうだ。2回目がガタガタなのがその証拠。『ショムニ』は2回目が13.8%に落ちた。『サマーヌード』は12.8%と5%弱も下落している。あまりにも下落ぶりがひどいと、戻ることができないのが視聴率である。
今後、下振れが続くようであれば、夏ドラマの今後は悲観的にみた方がよかろう。(編集長・黒川誠一)