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早くもくしゃみ・鼻水シーズン到来 今からできる完全シャットアウトの「花粉症対策」(2)

 さて一方、花粉から身を守るには、外に出たら防護用のマスクの着用や、家に帰ったら、手や顔、髪の毛など外気(花粉)に触れた体の部分を洗い流すのは基本中の基本。当然、上着などの服装も家の中へ入る前に払い除ける必要がある。
 しかし、外から持ち込まれる花粉対策の一方、おざなりになりがちなのが“家の中の花粉対策”だ。

 素朴な疑問として、よく取り上げられるのは「花粉は、どこから家の中に入ってくるのだろう?」というもの。これに答えるような実験が、洗剤メーカーの花王生活者研究センターで行われ、こんなデータを残している。
 測定は花粉が飛散する3月。千葉県の集合住宅で3〜4人家族の生活を想定し、人を出入りさせた。窓を開け閉めしたり、洗濯物を取り込むなどで、室内に入った花粉の量や溜まりやすい場所を調べた。
 結果、花粉の6割は窓や換気口から入り、その大部分は床に落ちていた。外に干した洗濯物や布団などに付いて入ってくるものは、約4割。布団自体は、風に直接当たらない内側の面にも花粉が付いていたという。

 同センターの研究員は、「窓は開けない方がいいといえますが、換気の点でそうはいきません。そんな時に最も有効的なのは、カーテンをきちっと閉めることです」と話す。
 窓を全開にしても、レースのカーテンを閉めるだけで入ってくる量は約40%減るという。さらに、窓を開ける幅を10センチにすると、全開に比べて約85%減らせる。洗濯物や布団を外に干すなら、取り込む際にしっかり払うことが大事。洗濯物は一枚ずつ。布団は内側も忘れずに。

 花粉が家の中に入ってしまったら、掃除機で取り除こう。
 「フローリングの床は花粉が舞い散りやすい。掃除機をかける前に、ウエットシートや雑巾で拭き掃除をするのが肝要です。花粉が溜まりやすい窓際や、換気口周辺は特に念入りにし、除去につとめたいですね」(前出・研究員)

 またカーペットは逆に付着しやすいので、念入りにゆっくりと掃除機をかけるのがポイント。
 東京社会医療研究センターの村上剛主任は言う。
 「掃除機を使用して、花粉やホコリなどを十分に吸い取るには、1平方メートルあたり20秒が良いとされていますが、せわしない人は掃除機をずっと速く動かしています。やはりできるだけゆっくりと動かしてほしい。タテヨコと方向を変えて十字に2度かけする方法や、カーペットの毛並みと逆方向に掃除機をかけると効果的です」

 ここまで花粉の症状を未然に防ぐための方策を記してきたが、何より肝心なことは、花粉症に負けない免疫力を付けることである。免疫力があれば、たとえ花粉症にとりつかれても症状を悪化させることも少ない。
 一般的に、睡眠をよくとって規則正しい生活を心がけ、ストレスを溜めないことが正しい免疫機能を保つために重要とされる。鼻の粘膜をなるべく健やかに保つためには、酒の飲みすぎは控え、たばこを避けて欲しいと医療関係者は言う。また、風邪を引かないように気をつけるのも、花粉症を防ぐ上で大事なことだという。
 花粉の本格シーズンに向け、万全な準備を心掛けよう。

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