「球団が使っているコンピューター『BOS』(ベースボール・オペレーション・システム)のためと、もっぱらです」(地元関係者)
今季、日ハムのキャッチャー陣に異変が見られたのは確かだ。高卒2年目の近藤健介(20)が32試合に出場。'08年ドラフト1位の大野奨太(26)も途中出場を含め87試合に出ている。何かミスをして後輩たちにスタメンを奪われたわけではない。日ハムのBOSは選手を「レギュラー、控え、育成、在庫」の四つに分類する。選手を厳しく評価するのはどの球団も同じだが、年俸の高い選手には自ずと評価が厳しくなる。「これくらいの成績なら、年俸の安い若手と切り換えても大丈夫」と数値で判断されるのだ。当然、長くレギュラーを張ってきた高年俸の選手には厳しくなる。
「新庄剛志が早くに引退を表明したときも強く慰留しませんでした。森本稀哲、小笠原道大、藤井秀悟もそうです。田中賢介が米挑戦した際も、数字上、抜けた穴を埋められると判断しています。もちろんダルビッシュのときもです」(同)
糸井嘉男の放出もBOSに基づく判断だった。このシステムはメジャーにならったもので、北海道移転後、1億円の設備投資をして稼働させてきた。
「BOSは登板日の観客数も加味します。昨年オフ、右肩痛が長引くとわかっていた斎藤佑樹の年俸が上がりましたが、案の定、今季は全然ダメ。今度は見事に下がりました」(同)
賛否両論ありそうだが、結果は成績が物語っている。