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サイババの奇跡を検証する

 今年4月24日に、インドの霊能者サイババが84歳で死去した。サイババは日本でも90年代に多くのメディアで取り上げられ、その奇跡をテレビなどで見た方も多いと思われるが、サイババとは果たしてどんな人物だったのだろうか。

 サイババは、1926年11月23日に南インドの貧しい農村にて生を受けた。彼の本名はサティヤ・ナーラーヤナ・ラージュと言う。

 サイババが14歳になった時に、彼は自分が当時インドの聖者であったシルディ・サイ・ババの生まれ変わりで、シヴァ神の化身あると宣言をした。その後から、サイババはインド各地で説法を始めた。その説法の中で、サイババは数々の奇跡を起こしたと言われ、インド中に多くの信奉者を得たと言う。

 彼の行った奇跡の中で一番有名なのが、物質化現象と呼ばれるもので、手から聖灰や貴金属、腕時計を出すものが、最も有名な奇跡として挙げられている。

 だが、その奇跡も一部ではトリックだったと報告されている。

 その中でも「ヴィブーティー」と呼ばれる聖灰を出すものに関しては、完全にトリックだと言われている。それは弟子が彼に固形化した聖灰を密かに渡す光景が目撃されている。彼はそれを指で潰して灰にしているというのである。    

 また、手からネックレスや腕輪や腕時計などの貴金属を出す奇跡に関しても、彼の座っていた椅子にそれらが隠されていて、手で取り出す様子などが報告されている。

 90年代後半になると、サイババは世界的なバッシングを受ける事になった。その中でサイババは同性愛者であり、サイババが運営する学校の美少年を自室に呼んでは淫らな行為を行っていると言う噂が広まった。

 これらの報告を受けたユネスコは、以前からサイババの運営する教育機関へ参加してきたが、2000年9月にはサティヤ・サイ教育機関主催の「世界価値教育会議」への出席を拒否し、サイババの教育会議への参加を撤退する表明をした。

 だが、近年サイババの社会奉仕に賛同する声が再び高まりを見せていた。彼は既に小・中・高等学校、大学を開設し、病院や老人ホームなども設立していた。ユネスコも2004年2月に、教育会議の一件に関する謝罪文を提出した。サイババの信奉者も再び増えていた。

 サイババは自分が95歳で死ぬと言う予言をしたのだが、予言は成就されることはなかった。

 だが、彼の行った様々な社会奉仕は近年、サイババを再評価させるきっかけとなったのは紛れもない事実である。
(藤原真)

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