−−多忙だった2016年。今、振り返るとどんな一年だったと思いますか?
吉本:いろんな役を頂けて、その役としっかり向かい合えた一年だったと思います。個人的にも前向きにいろんなことに挑戦できた一年だったなって。落ち込んだら結構ずっしり落ち込んじゃうタイプだったんですけど、今年は自分をリカバーすることもできるようになりました。「次、どうしよう、次も頑張ろう」って。すごく充実した一年でした。
−−昨年、いろんな役を演じたと思うのですが、一番印象的だったのはどの作品ですか?
吉本:どれもすごく印象深かったと思うんですが、わたしの中で『時をかける少女』の中で未来人ゾーイとして出演させてもらった時に、未来人だけあって、自分だけでなく世界の未来とか、宇宙の未来のことまで考えさせられて、そういうことがすごく印象に残っています。過去は変えられないけど、未来は変えられる。自分の中でそんなふうに結論が出た時に、自分のこれからに対してもひとつ結論が出せたような気がしたんです。昨年一年自分が前向きな気持ちで活動できるようになったという意味でもこの作品はとても思い出深いです。
−−役作りにすごく力を入れるタイプなんですね。
吉本:そうですね。どれもすごく悩んじゃうんです。クランクインの前日は絶対眠れなくなって、心臓がばくばくしている(笑)現場に入ったら悔しいという感情ももちろん生まれますが、基本的にはすごく楽しい。悔しさもわたしの中では楽しさのひとつなんです。結構いろいろと背負ってしまうところがあるんですけど、周囲の方にそれを支えてもらって今、頑張れています。
−−今年はどんなことを課題に頑張っていきたいと思っていますか?
吉本:課題はもう尽きないんですけど、20歳になったので、もっと自立をしたいなって。あと、語学をやろうと思っていて、英語と中国語に取り組んでいこうと決めています。英語とか中国語ができることでコミュニケーションを取れる人が一気に広がるじゃないですか。洋画をよく見るので、好きな俳優さんの言い回しや、もっと深い部分まで知ることもできる。あとアクションをやりたいというのがあって…。いろんな方のアクションシーンなんかを参考に、アクションの勉強もしていきたいです。
−−X21の活動についてはどうですか?
吉本:表現という部分では、女優業もX21の活動も共通点がたくさん。ステージに出るのが大の苦手だったので、X21の活動を通じてそこが随分鍛えられたなって。そこで何を伝えたいのか、もっとよく考えようって思っています。基本的にはわたしの軸は女優業。昨年一年の活動を通じて、自分自身がすごく前向きにいろんなことに取り組めるようになったので、今年はもっと心を開放していいお芝居ができたらいいなと思います。
(取材・文:名鹿祥史)