●試合を主催するSon-God-Cool代表取締役社長・田崎健太氏からの挨拶
「安田さんと出会ったのは、石澤(常光、ケンドーカシン)さんからの紹介でした。安田さんと会ってみると、相撲の話が非常に面白くて、技の解説だったり、しきたりとか…この人は相撲の歴史の中で生きてきた人なんだと。相撲に対して愛情を持っている人だなと感じました。安田さんに、“相撲を教えないんですか?”と聞いてみると、“僕はイメージ悪いから日本じゃ誰も教わりたくないでしょ”っておっしゃったんですよね。もったいないなと思いました。相撲で小結までいったという、この経験を何らかの形で活かしてもらいたいなと。日本でイメージが悪いならどこか海外でやりましょうという話になりました。ところが、ご存じのように安田さんにはお金がない。そこで、引退試合を開催することにしました。今回の試合チケットが通常のプロレスよりも少し高いのはそういう理由があります。安田さんを気持ちよくプロレスから送り出し、相撲という彼のバックグラウンドに帰していくための試合です。終わりなんですけど始まりの試合なのです。現時点では安田さんは二試合に出場します。さらに、もう一、二試合、交渉中です。一試合は安田さんに対戦してもらいます。相手は、安田さんに関係のある方で、誰もが名前を知っている方です」
●安田忠夫からの挨拶
「本当にこの試合が最後で、もうプロレスには戻りません。そのつもりで試合のカードを組んであります。私はそこら中に借金はしておりますが、お客様に借金をしたことはありません。見に来ていただけるのであれば、多少高いかもしれませんが、満足のいくプロレスを見せたいと思うので、2月4日はぜひ後楽園にお越しいただくのをお待ちしております」
●カード発表
1.<オープニング・マッチ>安田忠夫×曙
2.嵐&維新力×ヒロ斎藤&長井満也
3.田中将斗&佐藤耕平×金村キンタロー&吉江 豊
4.<安田記念タッグ>安田忠夫&大谷晋二郎×高山善廣&鈴木みのる
●質疑応答
−−今まで発表された中の一日2試合に、さらに1試合追加されるという話ですが、1日
に複数の試合を行うというのは無謀だと思うのですが…。
安田「勝って辞めたいのが人間ですから…、勝つ可能性が増えるように試合数を増やしています。もうこれで日本のリングに立つつもりはないので、思い残さないようにマッチメイクしてもらいました」
−−複数の試合を戦える自信はあるんですか?
安田「それくらいは今までの経験でなんとでもなる。練習もしてきましたから」
−−売り上げの収益をまた博打に使っちゃうということはないんですか?
安田「正直、私はお金には一切触りません。全部触るのは田崎さんですから」
田崎「最初からそのことを約束して、試合を組みました。安田さんがチケットを売る時でも、お金は僕が管理するということになっています。安田さんのことは人間的には信用していますけど、お金的にはあまり信用していないので(笑)」
安田「そういうことです。ですから、出場されるみなさんにギャラを払わないとか、そういうことはありません。出場する選手も、この記者会見を見て安心してもらいたいと思います」
−−そもそも、なぜこのタイミングで引退しようと思ったんですか?
安田「元々引退しているようなものなので、まあ正直こんな言い方するとプロレス界の方から怒られるかもしれませんが、その辺のシリーズに出たとしても、その辺のサラリーマンぐらいしかお金がもらえないなんて、プロレスしてる意味が無いでしょう。それで
やってる人たちは偉いと思いますけど…僕はできないので。それなら一回完全に線を引いて、ここに書いてあるように、“プロレスをおさらばします”するというのが本音です」
田崎「ちょうどジェロム・レ・バンナとの試合が約10年前。“10年前くらいだったら、俺の名前を覚えてくれているから、こういう時に去っていきたい”という安田さんの美学だと僕は認識しています」
−−安田・大谷晋二郎×高山・鈴木がメインイベントという形ですか?
安田「そういうつもりです」
−−なんでこのカードを組もうと思ったんですか?
安田「そりゃもちろん、一応、一番信用できるパートナー。まあ、晋二郎がいれば、この二人のうちどっちかに勝てるでしょう。勝って、おさらばしたいので、正直大谷君頼みのところもあるんですけど…まあそんなことも言ってられないので、僕も頑張りますけど」
−−高山、鈴木という相手については?
安田「彼らはほかの団体のベルトも巻いてますし、そういう人から勝って辞めていけるんだったら最高じゃないですか? そのために俺一人じゃ無理だからパートナー選べって言ったら…晋二郎しかいなかったんで。そしたら晋二郎が気持ちよく受けてくれたんで、お願いするような形になった。心強いパートナーですから。ケンドーカシンよりはいいんじゃないですか? 裏切りがないから。晋二郎については、俺が裏切ることがあっても、晋二郎が俺を裏切ることはない。今回、僕は晋二郎を裏切ることはないと思います。黙って晋二郎についていけば、WINが待っていますからね」
−−追加される試合に安田さんは出場されるんですよね?
安田「出なきゃいけない相手だったら出ます」
田崎「そういうつもりで安田さんに最後まで完全燃焼していただきます」
安田「理想としてはバンナとか、武藤さんでもいいし、蝶野さんでもいいし。ちなみに馳さんに言ったら、断られました。“俺は引退した身だから、花束くらい、(国会の)委員会がなかったら持って行ってあげる”って。不肖の弟子なんです。僕の中でプロレスの師匠は馳さんか橋本さんなんで。猪木さんは別ですよ」
−−横綱(曙)とは相撲時代に対戦されていますか?
安田「みなさん横綱横綱って言うので、非常に安田は腹が立つんですけど、僕にとって横綱は千代の富士、北勝海とかであって、曙は曙でしかありません。ただのでくの坊。正直そんな奴に負ける気も無いんで。相撲時代は…1勝1敗です。彼がヒラの時ですけど」
−−ゆくゆくは、ブラジルで相撲を教えて、そこで育てた力士を、日本の部屋に送り込むつもりですか?
安田「僕も総合格闘技をかじってますから。ブラジル人の身体能力の高さは十分わかっ
ています。モンゴルに対抗できるのは ブラジルしかないっていう気はしますね。お世話になった、千代の富士さん、北勝海さん、霧島さん、大寿山さんのところ、最低四人は送り込みたいですね。この四人には足を向けて眠れないので。もちろん、親方(北の富士)は別格ですよ。親方はアントニオ猪木さんみたいなものですから」
−−猪木さんには今回の件は連絡したんですか?
安田「一応しましたけど、IGFが福岡であるらしいので、その辺で忙しいんじゃないん
ですか」
−−猪木さんはそのTシャツ(背中に「現金があれば何でもできる」と書かれている)はごらんになりましたか?
安田「猪木さんは笑ってました。このTシャツは当日売ります。是非会場に来て買って下さい」
−−石澤さん(ケンドーカシン)は今回出場されるんですか?
田崎「僕は出場してほしいですけども…」
安田「みなさんが知ってる通り、彼は大会を壊す恐れがあるんで要りません! 要らないです。どうしても出たいって言うなら僕の前にやらせて(試合させて)やってもいいと思いますけど」
田崎「一応、石澤さんにはリングサイドのチケットを用意してます」
安田「要らないよ、そんなの。第0試合用意してありますって言えばいいんだよ」
−−ちなみに、試合のことはお嬢さん(タレント、AYAMI)には…。
安田「えっ、お嬢さん? 知ってます! かなりチケットを売ってもらってます。はい」
安田忠夫
1963年10月9日生まれ 47歳
身長193cm、体重130kg
第30代IWGPヘビー級王者
1979年、九重部屋に入門。
1991年、小結に昇進。
1992年、廃業、通算212勝281敗2休。
1993年、新日本プロレス入社。
2001年、総合格闘技デビュー。大晦日の「INOKI祭 2001」で、ジェロム・レ・バン
ナに勝利する。
2002年、IWGPヘビー級王座獲得。 その後、大日本プロレス、ZERO1、IGF等のリ
ングに上がる。
2008年 薬師酪農(養豚場)入社。
2010年 薬師酪農退社。
【大会概要】
「安田忠夫引退記念興行」 日時:2011年2月4日(金)18:30開場・19:00開演 場所:後楽園ホール
主催:株式会社Son-God-Cool(そんごくう)
協力 : ファースト・オン・ステージ
【チケット販売情報】
前売/当日
■特別リングサイド ¥15000
■アリーナ(東西) ¥7500
■安田忠夫応援シート ¥10000
■スタンドA ¥5000
■スタンドB ¥3000