報道をまとめると、女性が負傷したのは昨年6月22に日長岡市寺泊文化センターで行われたライブ中。泉谷が弦の切れたギターを観客席方向に投げたところ、女性の額に当たり出血。女性は病院に運ばれ、3か月間治療を受けたが、額中央に長さ15ミリ、幅2ミリの三日月状の傷痕が残ったという。女性側は、泉谷側との慰謝料の話し合いが進まなくなり提訴。泉谷側は5日の第1回口頭弁論で答弁書を提出したが、代理人を指定する訴訟委任状が同支部に届いていなかったため、陳述とみなされなかったという。
泉谷側の代理人は「泉谷さんはライブでファンに楽器を渡すことがあり、投げたわけではない。事実関係や慰謝料の額では争うが、慰謝料は支払う用意がある」とコメントしているという。
「ロック系のコンサートでは今回提訴された泉谷のケース以上に過激なパフォーマンスが多いが、やられた客はまるで“勲章”のような受け止め方をすることが多く、前代未聞の訴訟となってしまった。ネット上では『もっと高額の慰謝料を請求すべき』などの賛成意見、『覚悟と細心の注意を払って参加するのが前提で訴訟はおかしい』などの反対意見が真っ二つに分かれ大激論となっている」(レコード会社関係者)
泉谷の訴訟に大きく関連しそうなのが、プロ野球観戦中に起きた事故をめぐる“ファウルボール訴訟”だという。
「プロ野球観戦中にファウルボールが直撃して失明したとして札幌市内の女性が、日本ハムなどを相手取り損害賠償の支払いを求め札幌地裁に提訴。3月の1審判決では、球場の安全策を怠ったなどとして日本ハム側が敗訴。日本ハム側は判決を不服として控訴しているが、以前、楽天が同様のケースで提訴された際は、楽天側が勝訴していた。いずれにせよ、今後、ミュージシャンたちはしばらくファンを巻き込んだ過激なパフォーマンスの自粛を迫られそう」(社会部記者)
今後の“ギター投げ訴訟”の行方が注目される。