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巨人軍 「札束勝負」が限界?

 読売と巨人がそれぞれ画策している、ドラフトの希望枠復活とお色直しする新日米野球開催が揃って危うくなっている。

 西武の裏金事件の悪の温床となったとして2007年から廃止された大学・社会人選手の希望枠に関し、巨人は事あるごとにこう復活をアピールしている。「選手の希望を聞くことは必要だ。メジャーへアマの逸材が流出するのを阻止するためにも」と。が、その本音が今年のドラフトの超目玉になる早大・斎藤佑樹の一本釣りにあることは見え見えだ。新年早々、ロッテ、ヤクルトが相次いで「斎藤1位指名」を公言したのも、巨人が画策する希望枠復活を阻止する思惑もある。
 そんな水面下の裏事情もある巨人VS他球団の斎藤争奪戦が注目されている中、26日に大阪市内のホテルで12球団側と事務折衝、「国内、海外を問わず、FAは全員7年」を要求した労組・日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)の関係者が注目すべき情報を口にしている。
 「ドラフトは昨年までと同じで1位は入札・抽選制度のままで希望枠復活はなさそうだ。巨人が斎藤獲りのために、動いていると聞いていたが」と。多勢に無勢で、他球団の協力が得られずに巨人が希望枠の復活を断念したという注目情報だ。希望枠が復活すればマネーゲームになり、巨人にかなわないロッテ、ヤクルトは万々歳だろう。「大金が動く希望枠は廃止すべき」という立場を取ってきた選手会も喜びを隠さない。

 今年の秋に、日米親善野球をリメークした「日本選抜がメジャー選抜相手に強化試合」をうたい文句にする新日米野球を開催したい読売の前には、この労組・選手会が立ちはだかっている。
 「アジアシリーズ、WBCなど真剣勝負の国際試合が増えた今、花相撲の日米野球は存在価値がなくなった。日米交流など意義のあった過去の業績を称える意味で2006年に読売主催で最後の日米野球をやっている。復活させるには、それなりの理由がなければ認められない」。
 選手会関係者はこう明言している。昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を連覇した侍ジャパン効果に便乗しようとする、読売主催の「日本選抜がメジャー選抜相手に強化試合」という真剣勝負を強調する新日米野球計画だが、選手会は簡単に首を縦に振らない。球界関係者が最後の落としどころを明かす。
 「どうしてもとなれば、読売がお得意のばらまき作戦を展開するしかないだろう。出場する日本選抜の選手に高額のギャラを払い、選手会そのものにも大金をつかませるしか手はないだろう。選手会も活動資金は枯渇しており、お金はのどから手が出るほどほしいはずだ」。
 しかし、FA選手乱獲、他球団の主力外国人選手横取りと、札束勝負がお家芸だった読売巨人軍も「育成」を口にするように、金欠状態になっている。選手会の壁をクリアするのは簡単ではない。

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