警視庁麻布署によると、2日夜、東京都港区の六本木ヒルズの部屋から119番通報があり、署員が駆けつけると全裸の女性がベッドで死亡していた。この時点で、押尾容疑者は部屋にいなかったが、この部屋に出入りする関係者から任意で事情聴取を進めているうちに、押尾容疑者がこの部屋に出入りし、契約関係者であることが判明。そのため押尾容疑者を麻布署に呼んだ。押尾容疑者に顔色が青白く手足が震えるという薬物使用の症状がみられたため薬物の尿検査を実施。MDMAの陽性反応が出たという。
押尾容疑者は取り調べに対し、「昨日(2日)知人から(薬物を)もらった。固形物を飲んでいるのは間違いないが、違法な物という認識はなかった」と容疑を否認している。女性の変死体はすでに司法解剖され、死因を調査中だという。
「最初に通報したのは押尾に呼び出された男性マネージャーで押尾をかばうつもりだったようだ。名義人の押尾の知人への事情聴取を経て、浮気のための“ヤリ部屋”として頻繁に利用していた押尾の名前が浮上。押尾が任意で事情聴取を受け、薬物使用が発覚した」(芸能ライター)
押尾容疑者が逮捕されたのは3日夜だが、同日午後、所属する「エイベックス・マネジメント」は「当社との契約に反する行為を行ったため」と理由をはっきりと明かさないまま、契約の解除を発表。「その結果、マスコミが騒ぎ出し、押尾容疑者の事件が発覚した」(同)。
さらに、女性の全裸死体はさまざま憶測を呼んでいる。
「MDMAは通称・エクスタシーと呼ばれる錠剤型の合成麻薬。服用すれば幻覚・興奮作用があるのみだが、大量摂取すれば心臓発作や脳卒中を起こし死亡するケースもある。全裸だったということは、性行為の最中に薬物を使用し、心臓発作を起こして亡くなった可能性が高い」(医療関係者)
押尾容疑者が女性の死因について何らかの事情を知っているようだが、そこで気になるのが女優・矢田亜希子(30)との夫婦関係だ。
「押尾容疑者は矢田の実家に住んでいた“マスオさん状態”だった。しかし長男の“育児放棄”同然で、矢田とは半年以上前から別居状態だった。今回のような不祥事を起こしては、矢田よりも矢田の両親が離婚させるはず。矢田は産休を経てせっかくドラマで復帰したばかりなのに、これでまた当分仕事が来なくなる。仕事を優先させるなら、離婚は避けられないだろう」(別の芸能ライター)
事件の今後の展開が注目されるが、矢田はかつて出演していたCMを教訓に、押尾との結婚を「よ〜く考える」べきだったと言えそうだ。
◎MDMA
合成麻薬の一種。通称エクスタシー。錠剤やカプセルを服用することによって気分が「ハイ」になる。また音感も冴えてきて心地よい陶酔感を得る。薬効が切れると、その間の記憶が失われ、自分が何をしていたかもわからなくなるなどの弊害も。依存性が強く、大量摂取すれば、死に至るケースもある。米国では心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療薬として使用されていた。日本では、1990年代前半から、六本木のディスコ・クラブ等から流通し始めた。
◎押尾学容疑者
押尾容疑者は05年、所属していた大手芸能事務所「研音」を離れ、昨年5月15日にエイベックスに移籍。今年に入ってからは、6月29日に東京都内で「LIV」として3年ぶりのライブを開催。俳優としても4年ぶりに映画「だから俺達は、朝を待っていた」(来年2月公開)の撮影に参加。「09年は僕の特別な年になる。気合が入っている」と飛躍を誓っていた。
撮影済みの映画はほかに「誘拐ラプソディー」「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トーキョー」の2本あり、今後の公開にも影響が出そうだ。
矢田亜希子とは06年11月に結婚。翌年には長男も誕生している。