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真夏のヲタク祭りコミケ開幕 「麻生アウト」の声続出

 世界最大規模のヲタク祭りで“コミケ”の愛称で知られる「コミックマーケット76」が14日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。ジャンルは同人誌の即売やコスプレ、ゲームなど多岐にわたり、16日までの3日間で約50万人が来場する見込み。最新ソフトを紹介するゲームメーカーの本紙号外版も飛ぶようにはけた。そんな中、漫画マニアを自負する10人にあえて衆院選について聞いたところ、漫画好きの麻生首相を推す声はゼロ。“宇宙人”と呼ばれる鳩山総理待望論が続出した。

 18禁の同人誌目当てで名古屋から来た男性3人組は「麻生は完全にアウトでしょ。漫画好きなんて言ってるけど、うわべだけで本質が分かっていない。続投させたら表現の自由が脅かされそうなので、鳩山でいいんじゃないかな」とばっさり。成人向けエロ漫画がぎっしり詰まった大きな手提げ袋を抱え、満足そうに会場を後にした。
 取材拒否やおふざけ回答などをがんがん食らいながら、来場した男女20人に「次期総理は誰がいい?」と聞いたところ、民主党の鳩山由紀夫代表が18票でダントツトップに躍り出た。
 背景には、政府与党が推す児童ポルノ法改正案がある。同案は児童ポルノの単純所持を禁じているほか、それに該当するような漫画やアニメについても規制する可能性をはらんでいる。一方、民主党の対案は、漫画やアニメをターゲットとしていない。都内の20代会社員男性は「漫画はフィクションであってポルノじゃない。麻生首相はむしろ漫画マニアの敵」と言い切った。
 そもそもコミケは漫画好きの祭典である。自費出版漫画「同人誌」の即売会などが発展し、コスプレイヤーやゲームマニア、アニメファンらも集まるようになって規模が拡大した。一方で、きわどい性描写や人気アニメキャラに似た主人公があられもない姿をさらす同人誌もあり、これらを問題視する声もある。

 取材した意見を集約すると、麻生首相は言うほど漫画文化を理解していないとの評価。サンプル数は少ないものの、アキバで人気だった麻生閣下はまさかの「ゼロ票」で完全に地に落ちたといっていい。逆に鳩山民主党はアキバ票の上積みも期待できそうだ。
 さて、東京ビッグサイト周辺の交通網はこの日、早朝から来場者であふれかえった。臨時便を増発した都バスは満員状態で、途中のバス停からは乗れないことも。最寄り駅の新交通ゆりかもめ・国際展示場正門駅は改札口から100メートル以上も長蛇の列ができた。
 コスプレエリアではさまざまなキャラに扮したコスプレイヤーが、カメコ(カメラ小僧)に囲まれてニッコリ。炎天下の屋外で「こっちお願いしま〜す!」の熱烈ポーズ要求が続いた。
 昨年夏のコミケでは2ちゃんねるに「会場に手榴弾を投げ込む」などの脅迫めいた書き込みがあり手荷物検査が実施されたが、今年は大きな問題は発生していない。

◎本紙号外版好評
 会場では本紙号外版が大好評! 本紙13日付のサプライズ紙面に続き、音楽制作&コンシューマゲームメーカー「5pb.」とパソコンゲームメーカー「Nitroplus」合作の想定科学アドベンチャーゲーム最新作『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』=Xbox 360専用=が今秋発売されるとの衝撃情報を掲載した本紙号外版が西館4階入口などで無料配布され、「なんだ、なんだ」と来場者の関心を集めた。1面には「秋葉原騒然 人工衛星激突」のインパクトある見出し。もちろんゲームの中の話だ。ヲタク層に人気の毎週水曜掲載「アキバ面」の記事も読まれ、「面白いですね」(30代男性)などと概ね好評だった。

◎東京湾岸署にはヲタク層殺到せず
 覚せい剤取締法違反(所持)で逮捕された酒井法子容疑者(38)が留置されている東京湾岸警察署では14日、コミケ来場者が殺到するなどの混乱はなかった。本紙昨報「タモリ→ガンダム→のりピー」を巡るお台場観光ルートをたどったのは一部にとどまったようだ。同署関係者は「人出はすごかったけど、特に大きな混乱はなかったね」と話した。一部報道で、取り調べには素直に応じているとされる酒井容疑者については「本部の留置施設なのでうちではタッチしておらず、答えようがない」(同)と述べるにとどまった。

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