その社長は『退職代行EXIT』の岡崎雄一郎氏。2017年春にサービスを始めた業界のパイオニアである。岡崎氏が4月1日にツイッターでこんな投稿をした。
《退職代行EXITの従業員が他の退職代行サービスを使って退職するという、みんなが待ち望んでいたギャグが発生した。EXIT社の福利厚生「即日退職OK」を使用しての退職を希望とのこと。退職代行を使われる側になって分かったのは「思ってたよりも笑える」てことだ。俺はこんな面白いことしてたのか》
何と、自社の社員が他の退職代行サービスを使って退職したという。
こんなウソのような展開にツイッター民が反応。4月5日の時点で7千を超えるリツイート、1万を超えるいいね!が付いた。岡崎氏は当該社員の退職理由もつぶやいている。
《彼が他の退職代行サービスを使った理由は「自分でも使ってみたかったから」らしい。残された退職届と一緒に「あとがき」として書かれてた。ますます面白い》
何とも驚きの理由だ。しかもテレビ局から岡崎氏へ取材依頼がきているという。
岡崎氏のツイートには、
《そうなると思ったよ というか自分たちがそのビジネスをやってるなら二週間前の退職を認めなきゃ》
などといった声もあるが、
《面白いって言える豪胆さすこ》
《他人事みたいに言ってて好感が持てる》
《面白いと言える貴方が面白い 自分は楽しさをふりまくことを生業として起業しているのですが、こういうことが素直に言えるようになりたいですね!》
《退職理由の「使ってみたかったから」が笑える》
などと好反応が目立つ。岡崎氏もこの後のツイートで、
《退職代行は使われる側が爆笑できることが分かったので、退職代行をもっと広めて日本中のみんなを笑顔にしたい》
と投稿し、この騒動を楽しんでいるようだ。
退職代行サービスは昨年、メディアに取り上げられてから「自分では言いにくいからありがたい」といった賛成意見や「退職くらい自分でやれ!」という反対意見までさまざまな声が出ているが、EXIT社には月300件以上の相談が相次いでいるそうだ。しかし、業者が増えた分、悪質なところも増えているらしい。もし退職代行サービスを利用するにもしても業者には気を付けてほしいものだ。