高畑といえば、杏が主演を務めた朝ドラ「ごちそうさん」(13年度後期)で、主人公のめ以子(杏)の夫・西門悠太郎(東出昌大)の妹・希子役を演じてブレイク。昨年は大河ドラマ(「軍師官兵衛」)にも初出演。CM、舞台、歌でも活躍中で、16年6月公開予定の映画「植物図鑑」では主演を張るまでに成長した。
今さら、オーディションを受けるような立場でもないが、「人生で一度だけ、朝ドラのヒロインに挑んでみたいと思っていた」として、2564人の応募があったオーディションを勝ち抜いて、朝ドラヒロインの座をゲットした。
「とと姉ちゃん」は、雑誌「暮しの手帖」の創業者たちをモチーフにしたドラマで、11歳で一家の父親代わりとなったヒロイン・小橋常子が、静岡と東京を舞台に、激動の昭和を駆け抜ける姿を描いた作品で、主人公は“おやじヒロイン”という設定。
一方、9月28日にスタートする次期朝ドラ「あさが来た」のヒロイン・白岡あさ役に起用されたのは波瑠で、これまた2590人が応募したオーディションで受かった。波瑠は実に4度目の朝ドラのオーディション挑戦で悲願がかなった。
「あさが来た」は朝ドラ初の江戸時代、幕末から始まり、激動の時代の大阪を明るく元気に駆け抜けた、おてんば娘(波瑠)と陽気にヒロインを支え続けたボンボン夫(玉木宏)の「おもろい夫婦」が、日本の朝を明るく照らす物語。主題歌「365日の紙飛行機」はAKB48が担当することで話題になっており、センターを務める山本彩の出演が有力視されている。
朝ドラは13年度前期の「あまちゃん」(能年玲奈主演)以降、「ごちそうさん」、「花子とアン」(吉高由里子主演)、「マッサン」(玉山鉄二主演)とヒットが続き、4作連続で平均視聴率20%(数字は以下、すべて関東地区)を超えた。現在、放送中の「まれ」(土屋太鳳主演)は大台には届きそうにないが、18〜19%台のまずまずの視聴率で終わりそうな気配だ。
世の注目度も高い朝ドラだけに、視聴率のみならず演技力が問われる。高畑と波瑠は同年齢でもあり、女優としてのキャリアも近いだけに、今後何かと比較されることになりそうだ。
(坂本太郎)