かつて、AKB48のCDについてくるメンバーのポスター44種類をコンプリートすると限定イベントに招待してもらえる企画があり、独占禁止法に抵触する可能性があると批判を受け、企画そのものが中止になった事実がある。
今回問題となっているのは、AKB48の総選挙のやり方である。発売された新曲「ポニーテールとシュシュ」のCDには、選挙券というものがついており、AKB48のメンバーの優劣(立ち位置、ポジションなど)を決める総選挙において、投票できる仕組みになっている。
通常の選挙のように、1人1票というわけでなく、CD1枚につき1票の投票券がついているために、AKBのファンたちは、有り金をはたき死に物狂いで買い漁っている状態だ。TO(トップヲタ(オタク)の略、すでに数千万円をAKBに投入したファンもいる)の中には、自分の推しメン(推しているメンバーの通称)を上位に上げるために、500枚ものCDを買ってしまう猛者もいる始末。
まるで、客同士を争わせる新宿のホストクラブのようなAKB商法に、業界内部からも批判の声が多い。今回の総選挙でもわかったように、AKBのファンは平均数十枚から数百枚のCDを購入している。つまり、AKBのCDの売り上げは、大人買いのファンによって支えられているわけだ。新曲が発売当初、数万枚売れてランキング上位になったとしても、実際は一部のファンがまとめ買いしているにすぎず、本当の意味で世間に広く浸透し、ヒットしているわけではないのだ。はたして、AKB48は本当にメジャーアイドルなのか、それともアキバの地下アイドルにすぎないのか。