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【週刊テレビ時評】どうした? “平成の視聴率男”キムタク テレ朝開局55周年記念ドラマ「宮本武蔵」も不振

 “平成の視聴率男”の異名をほしいままにしてきた木村拓哉に、異変が生じている。

 昨年10月期、柴咲コウと共演したTBS系連続ドラマ「安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜」(日曜日午後9時〜)では、全話平均視聴率12.8%(数字は以下、すべて関東地区)にとどまり、キムタク主演連ドラ史上ワーストの平均視聴率を大きく更新したばかり。

 その後、初めてのドラマ出演となったのが、テレビ朝日開局55周年記念2夜連続スペシャルドラマ「宮本武蔵」(3月15日土曜日午後9時〜11時21分/同16日日曜日午後9時〜11時24分)。

 同局が力を入れたドラマとあって、共演者は香川照之、真木よう子、松田翔太、西田敏行、澤村一樹、倍賞美津子、八千草薫、高岡早紀、東幹久、鈴木福、中谷美紀、平泉成、宇梶剛士、竜雷太、鶴見辰吾、今井雅之、笹野高史、ユースケ・サンタマリア、武田鉄也らと超豪華。

 キムタクは事前に、バラエティ番組、「報道ステーション」などで入念な番宣に励むなど、PRに余念がなかった。

 しかし、弾き出された視聴率は、第1夜は14.2%とまずまずだったが、第2夜は上がるどころか、12.6%と沈んでしまった。同局の開局55周年記念ドラマでは、米倉涼子主演の「家政婦は見た!」(3月2日日曜日)が17.4%の高い視聴率を獲ったばかりで、「宮本武蔵」との差は歴然だった。キムタクで高視聴率を当て込んだ同局としては、落胆するばかり。もはや、キムタクでも数字が獲れなくなってしまったということか…。

 向井理主演「S-最後の警官-」(TBS/日曜日午後9時〜)最終回(15分拡大=第10話=3月16日)は12.7%で、「宮本武蔵」第2夜より、0.1ポイント上回ったが、前週より2.7ポイントダウンで、最終回としては寂しい数字。裏で放送された日本テレビ「ザ!鉄腕!DASH!!」3時間スペシャル(午後7時〜9時54分)が21.9%の高視聴率を獲ったため、そのあおりを食う格好となったようだ。ただ、全話平均は14.2%で、前作の「安堂ロイド〜」を上回り、今クールの民放連ドラのなかで、平均視聴率がトップとなるのは確実となった。

 問題ドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ/水曜日午後10時〜)最終回(第9話=同12日)は12.8%で、5週ぶりに12%超えを記録したが、全話平均は12.8%に終わった。結局、降板した契約スポンサーのCMは、最終回でも復活しなかった。BPO(放送倫理・番組向上機構)は同16日、「デリケートな問題を扱いにくくなるのは問題」として、同ドラマを審議対象としないことを決めた。

 “視聴率が獲れない女優”のレッテルを張られていた武井咲が主演の「戦力外捜査官」(日本テレビ土曜日午後9時〜)最終回2時間スペシャル(第10話=同15日)は10.7%で、全話平均11.2%。ドラマ初出演となったEXILEのボーカル・TAKAHIROのアシストがあったためか、武井主演の連ドラでは初めて、平均視聴率が2ケタ台に到達した。

 2クールにわたって放送された沢口靖子主演「科捜研の女」第13シリーズ(テレビ朝日/木曜日午後7時58分〜)最終回(第16話=同13日)は14.0%で、全話平均は12.4%。

 天海祐希主演「緊急取調室」(テレビ朝日/木曜日午後9時〜)最終回(第9話=同13日)は13.9%で、全話平均12.9%。

 個性派俳優・大森南朋の妻である小野ゆり子が、連ドラ初主演となった「天誅〜闇の仕置人〜」(フジテレビ/金曜日午後7時57分)最終回(第8話=同14日)は5.7%と過去最低で、全話平均は7.2%だった。

 NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」(岡田准一主演/日曜日午後8時〜)第11話(同16日)は15.8%で、前週より0.1ポイントアップした。

 また、テレビ東京「三匹のおっさん〜正義の味方、見参!!〜」(北大路欣也主演/金曜日午後7時58分)最終回2時間スペシャル(第8話=同14日)は12.6%で、89年以降のプライムタイム(午後7〜11時)の連ドラ(時代劇を除く)では同局史上最高の視聴率をマーク。全話平均10.2%も、同局の連ドラでは史上最高となった。
(坂本太郎)

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