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横浜DeNA 球界初の女性オーナー断行か 「本拠地移転」「身売り」「合併」3つの噂(2)

 ところが新潟県側に目立った動きはない。代わって南場氏の就任を待っていたかのように、静岡県が1月21日、浜松市西区の市総合水泳場『トビオ』近くに3万人規模の野球場を整備することを決めた。浜松市と連携した事業で経費の一部を浜松市に負担させ、市県を挙げて津波発生時などに住民が避難できる施設を兼ねて新球場を造る計画だ
 「以前から政令指定都市の静岡市と浜松市が連携してプロ野球球団を招致する計画を進めていたのですが、本拠地が静岡市ではなく、浜松市が本筋に変わったということ。静岡市の田辺信宏市長は'11年の市長選で『プロ野球球団誘致』を掲げて当選した手前、政府筋に精力的にロビー活動をしていた。しかし、静岡市民はやはりサッカー熱の方が強い。そこで浜松市の鈴木康友市長がバトンを受け継いだのです」(地元紙記者)

 南場氏は総合的な判断で新潟ではなく浜松を選択したという。そこには“次のシナリオ”が秘められているからだ。球団売却である。
 「実はこの浜松市の野球場建設計画に、地元のスズキが既に1億円を市に寄付しているのです。表向きは2020年の東京五輪で野球が復活するのを視野に入れ、世界企業であるスズキとしても協力したいということですが、同社の鈴木修会長の視線の先には“球団招致”がある。DeNAには静岡市出身の山下大輔二軍監督や浜松市出身で野球解説者の鈴木尚典氏がおり、本拠地移転の方策を探って話し合っているそうです。鈴木会長は星野仙一氏の後援者で、以前は中日ドラゴンズを支援していた。しかし、落合博満氏が監督、GMになってからは反りが合わず、支援を控えている。今後はDeNAに加担するようですよ」(同)

 地元の横浜市にとっては驚愕の噂だが、もう一つ囁かれている話もある。カジノ運営で注目を集めているセガサミーとの連携・合体説だ。こちらは何とも雄大な計画である。
 1月3日付けの一般紙に「カジノ横浜有力候補」という記事が掲載された。最有力視された候補地の沖縄は、昨年12月に就任した翁長雄志知事がカジノ導入に反対。お台場カジノも東京都の舛添要一知事がオリンピックを最優先させる方針を打ち出したことで頓挫。結果、「政府は横浜を候補地として検討し始めた」というものだ。
 「この横浜カジノは林文子横浜市長が横浜港の山下ふ頭に建設を計画しているもので、京浜急行が母体となって運営する計画。しかし、もう一つ『みなとみらい21カジノ構想』が急浮上してきた。こちらは安倍晋三首相が後ろ盾となり、セガサミーが三菱地所と連携して事業参加する構想です。DeNAもここに一枚かみ、統合型リゾート整備の一つとして新球場を建設して加わろうとしている。みなとみらい21カジノが決まれば、南場社長が横浜の地で球団経営に本腰を入れるのは確実です」(球団関係者)

 才女で知られる南場氏は津田塾大を卒業後、米ハーバード大に留学、MBA資格を得た。そのハーバード留学の同窓である楽天の三木谷浩史社長は南場氏の経営センスに舌を巻き、最もライバル視する関係にある。旧ベイスターズ売却時「プロ野球の名前を使い、課金システム問題のあるモバゲーをプロモーション化していいのか」と、11球団の中で唯一、DeNAの球界参入に猛反対していた。
 そんな三木谷氏が「超ヤリ手」と評する南場氏は、果たしてベイスターズをどこにランディングさせるのか。球春に吹き渡る噂から“耳”が離せない。

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