レスラーに転進する前は、高砂一門である八角部屋で北勝嵐という四股名(しこな)で活躍していた。1994年入門で、99年初土俵の朝青龍の先輩でもある。
浜は朝青龍の新弟子時代、教習所の先生としてぶつかりげいこや四股を教えた。その当時の印象を「ハングリー精神がすごかった。強かったけど、(当時150キロの)自分のことを押せなかったッスね」と振り返る。
だが、そのわずか1年半後、十両となった朝青龍との立場は一転する。
「巡業中にけいこをつけてもらったんですけど、全然勝てなかったッスね。(朝青龍は)120キロで、自分は170キロくらいあったけど、全く歯が立たず、バンバン投げられました」
わずか1年半の間に朝青龍に何が起きたのか。浜によれば「場所中、相撲で負けたら部屋に帰って泣きながら腕立て伏せをやってたみたいですよ。普通はやらないですよ。次の日に備えて体を休ませるものなんですけどね」
負けん気の強さから来る“鋼の精神力”が、今の横綱を支えていると推測する。場所前の引退騒動をかき消し、優勝争い。トップに立つ朝青龍の強さの秘密の一端が見えた。
○新技開発
浜は、2月シリーズ(6日、東京・後楽園ホール大会で開幕)でのGURENTAI壊滅に向け、新技開発に乗り出すことを宣言した。
開幕戦で武藤敬司、西村修と組み、太陽ケア、高山善廣、NOSAWA論外と対戦する。ただ、デビューして2シリーズを完走したばかり。経験不足は否めない。そこで「体の幅じゃなくて、プロレスラーとしての幅を広げていきたい(笑)。これぞ浜亮太って技を身につけたい」と決心した。
現在、浜はランニングボディープレスなど190キロを超える体型を生かした技を身につけている。だが、それだけは足りないと感じているようで「技術+体重を生かす技を作りたい。投げ技系がいいかな」と話した。