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桐山漣、転機は『俺スカ』!『光源氏くん』『おじカワ』話題作出演続き、「もっといろんな役を」日仏合作映画主演で新境地

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桐山漣

 フランス人のロナン・ジル監督がメガホンを取る日仏合作映画『海の底からモナムール』が12月4日から公開される。日本映画に影響を受ける同監督が描く本作は日本を舞台に、日本のキャストを起用して描かれるロマンティック・ホラー。主演を桐山漣(漣はさんずいに連が正式表記)が務め、清水くるみ、三津谷葉子らが脇を固める。すでにゆうばり国際ファンタスティック映画祭ゆうばりチョイス部門や、大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門で上映されて大きな話題を呼んでいる。主演の桐山に改めて見どころなどを聞いてみた。

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ーーフランス人監督がメガホンを取るインターナショナルな作品への出演。最初にお話をもらった時はどんな印象を持ちましたか。

 桐山:物語的にはホラーなんだけど、これって幽霊のラブストーリーでもあるなっていう印象を持ちました。ホラーというジャンルだけではひとくくりにできない不思議なテイストの作品だなと思いました。あと、脚本をもらった時はフランス語を直訳しただけの日本語の言葉が並んでいて、そのままだと厳しいなって。僕らが演じながら直していく作業が必要だなって思いました。

ーー直訳になっているセリフを自分たちの言葉に置き換える作業があったというのは面白いですね。

 桐山:直訳を直す作業は、読み合わせの時とか空いている時間に、控え室が合同だったので、共演者とクラスメイトのような感覚で行いました。そのままやると直訳の不自然な形になるなって。できるだけ、かっこよく、ナチュラルになるようにやろうって。

ーーロナン・ジル監督にはどんな印象を持ったんですか。

 桐山:監督は奥さんが日本人で、日本語を話すんです。奥さんから日本語をよく聞いているせいか、話す日本語も女性的で、癒やしキャラです。撮影も「よーいスタート!」ってメリハリをつけてやる感じじゃないんです(笑)。ふわっと始まる感じ。役柄に関しても細かいオーダーはない。なかなかないスタイルだなって思いました。

ーーヒロインは10年前、イジメに遭い、島の崖から飛び降りた女子高生・ミユキ(清水くるみ)。「愛されたい」という想いを17歳の時のまま、ずっと抱いて今も瀬戸内海の浜にいるという設定。桐山さんは当時、そのミユキが想いを寄せていたタクマ役を演じます。

 桐山:なかなか自分の思っていることを言えないような、現代の男の子という感じ。嫌なら嫌、好きなら好きとか、自分の思いを話すのが苦手な現代人の象徴のような存在だと思いました。不器用なタイプだなって。10年前の高校時代のやりとりなんかは共感できる部分がありました。ミユキのことが気になっているけど、いじめられている対象の子を好きになったりしたら、自分もいじめられてしまうんじゃないかっていう気持ちがあって、気になっているのに好きだという気持ちを表現できない。自分もそういう立場にいたら、それでも好きと言えたかなって。自分で自問した時にタクマの気持ちが分かりました。そういうセンシティブな部分に共感できることが多かったです。

ーー桐山さんはこれまで『ミュージカル テニスの王子様』はじめ、『仮面ライダーW』など様々な作品に参加してこられました。今回、こういったインターナショナルな作品に出演され、今後は俳優としてどのような活動をしていきたいというビジョンを持っているのでしょうか。

 桐山:いろんな役、作品に幅広く挑戦していけたらいいなと思っています。30代のうちにしておきたいのは自分のポジションをもっとしっかりと作っていきたいということ。これまでは二枚目的な役が多く、それはそれでありがたいことだと思っていましたけど、それだけでなく、時としてもっと面白い役柄を求められた時に、それに応えられるような存在でありたいって。見た目にとらわれない役をやっていきたいと思っているんです。最近出演したよるドラの『いいね!光源氏くん』(NHK総合)や、『おじさんはカワイイものがお好き。』(読売テレビ・日本テレビ系)などで演じた役柄を経て、その流れでもっといろんな役をやりたいなって。

ーーご自身で最近、これは役者としてターニングポイントになったなという作品はありましたか。

 桐山:古田新太さん主演の連続ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)がそうだったと思います。古田さんが女装している高校教師役。僕は副担任で彼にいろいろ振り回される役所。コメディなんですけど、そういう役をやらせてもらえるのは初めてで、新太さんとの共演で、コメディについて学ぶことが多かったし、コメディに対する興味がすごく湧いたんです。狙うと面白くなくて、一生懸命やると面白いとか。『光源氏くん』もそうだったんです。そういった役を通じて、もっと違う自分を出せるんじゃないかって思えた作品でした。

ーー『いいね!光源氏くん』の反響は特に大きかったのでは。

 桐山:大きかったです。ちょうどコロナ禍で、ああいう居候コメディというのも、みなさんの気持ちを和らげる効果があったのかなって。

ーーコロナのお話が出ましたが、自粛期間はどんなふうに過ごしていたんですか。

 桐山:不安とかは、特になかったんですけど、自分がかかるか、からないかの不安というのはありました。今まで2、3カ月仕事がない時もありましたし、必要とされない時は仕事がない。だから、仕事がなくなるのが不安とかより、自分のせいで仕事上迷惑をかけたらどうしようとか、そういう気持ちの方が大きかったです。

ーー自粛期間にハマったことはありますか。

 桐山:この作品の影響もありますが、YouTubeなどで公開されていたホラーの動画にハマりました。怖いけど面白いっていう(笑)。

ーー最後に本作について改めて見どころをお願いします。

 桐山:ホラーだけど、身構えないで見てほしいです。日本の幽霊とはちょっと違った、みんなが想像するホラーとは違った作品。フランス人監督らしい、ゆったりした流れを持った作品でもあり、そういった部分も楽しんでほしいです。5年前に撮った作品で僕自身はやっと公開されるという安心感も正直あります。5年前の自分を見られるのは恥ずかしい気持ちもありますが、そこは温かい気持ちで見てもらえたらうれしいです。

(取材・文:名鹿祥史)

出演:桐山漣 清水くるみ
三津谷葉子 前野朋哉 杉野希妃

脚本・監督:ロナン・ジル
撮影: ドミニク・コラン   音楽: RONAN GIRRE & ASWEFALL 
配給: アルミード 

2017 / 日本・フランス/ カラー/ シネマスコープ/ 5.1 / 84分
Besoin d’Amour Film Partners

公式サイト:
uminosoko-movie.com

※写真クレジット
<桐山漣さん>
ヘアメイク:江夏智也(raftel)
スタイリスト:吉田ナオキ
衣装協力:WYM LIDNM、REV、GARNI、NUG

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