16年に小池氏が都知事選に出馬したときは、菅氏が自ら陣頭指揮を執って“小池抹殺”に奔走したが、小池氏の返り討ちに遭って撃沈した。
一時、小池氏は「排除します」の失言で勢いをなくしたが、新型コロナの対策で盛り返し、再び菅氏と対峙した。 「都では保健所からの新規感染者数の報告漏れや二重計上が続き、政府が求めた陽性率の公表に応じられないことが続いた。それに対し菅氏は、『東京は検査数もちゃんと把握できていない。話にならない』と怒り、都と区の連携の悪さは都知事の問題だとばかりに猛非難。イラ立ちをあらわにしていました」(同)
とはいえ、先日の都知事選も、菅氏が対立候補擁立に奔走したが失敗している。
自民党の都議が言う。 「菅さんは小池さんが事実上率いる『都民ファースト』が牛耳る都議会を、自民党主流に取り戻すのが悲願だ。だから、来年の都議選で『都民ファースト』を粉砕して自民党を大勝させ、小池さんも追い詰めたい。そのため総裁選のさなかも、自民党都議の集まりに積極的に参加。支援を要請するなど、動きを活発化させています」
小池氏の最終的な狙いは国政復帰と日本初の女性総理。天敵の菅氏が先に総理になったことに衝撃を受けているというが、小池氏も黙ってはいない。 「最近は気持ちを切り替えて、再び菅氏とバトルする気マンマンのようです。菅氏が、自民党員などの票を十分反映させず“密室派閥型”で頂点に立った弱みを突き、政権をつぶしにいく覚悟です。これまで敵役を作ってたたきつぶしてきた彼女の手法にピタリとハマる。菅氏が、就任後すぐに総選挙に打って出れば間に合わないが、来秋の任期ギリギリまで引き延ばせば、新たな“小池新党”を立ち上げて真っ向勝負するでしょう」(前出の政治部記者)
全面抗争に発展しそうだ。