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ソフトB・中村の弔い打で思い出す、巨人・谷の“号泣満塁弾” 「先に逝かれて本当に悲しくて…」急逝の盟友に捧げた魂の一打

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 17日に札幌ドームで行われたソフトバンク対日本ハムの一戦。試合は「2-1」でソフトバンクが勝利したが、試合結果以上に話題となったのがソフトバンク・中村晃のヒーローインタビューだった。

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 ソフトバンクは前日の16日、約30年にわたりチームを支えていた川村隆史3軍コンディショニング担当がくも膜下出血のため55歳で急逝。訃報から一夜明けた同戦、チームはユニフォームに喪章を着けて臨んだが、その試合の9回表に中村は通算1000本安打を達成した。

 試合後のヒーローインタビューで、中村は「みんなつらかったし、もっともっと生きてほしかった」と悲痛な思いを吐露。その上で、「僕が18歳だった新人合同自主トレの時から、いつも選手に寄り添って支えてくださった。これからも野球選手として長く続けることが川村さんへの恩返しだと思う」と決意を述べた。

 天国の恩人に思いをはせた中村の姿に、ネット上には「どうしてもこの試合で1000本安打を達成したかったって思いが伝わるな」、「結果が出て天国の川村さんもきっと喜んでるよ」といった反応が多数寄せられた。一部では「亡き人に捧げる一打っていうのは谷を思い出すな」、「あの時の谷も同じような思いを抱いてたんだろうな」といったコメントも見られた。

 名前が挙がっている谷佳知は、現役時代にオリックス(1997-2006,2014-2015)、巨人(2007-2013)でプレー。プロ19年間で「.297・133本・741打点・1928安打」といった成績を残した好打者だが、巨人時代に天国の盟友へ捧げる一打を放ち多くのファンの涙を誘っている。

 2010年4月24日、東京ドームで行われた巨人対広島の一戦。この試合は同月2日の対広島戦前の練習中にくも膜下出血で倒れ、同月7日に37歳の若さでこの世を去った故木村拓也コーチの追悼試合。木村コーチは現役時代に巨人、広島でそれぞれプレー経験があったため、同戦は両チームがユニフォームに喪章を着けて臨んだ。

 劇的な一打が生まれたのは、「2-3」と巨人1点ビハインドで迎えた8回裏1死満塁。一打出れば同点、逆転というこの状況で、原辰徳監督は代打に谷を起用。木村コーチとは同級生で親交も深かった谷は心の中で気持ちをふるい立たせていたのか、ゆっくりとした足取りで打席に入った。

 球場から大声援が送られる中、谷は広島3番手・高橋建が投じた初球、2球目をしっかり見極めボールを選ぶと、3球目は逆方向へ痛烈なファール。そして、カウント「1-2」から高橋が投じた高めの4球目を迷いなく振り抜いた。

 ファンの大歓声と共に上がった打球は、大きな弧を描きながらレフトスタンドに飛び込む逆転満塁ホームランに。打った瞬間に高々とバットを放り投げた谷は、両手を挙げバンザイしながらダイヤモンドを一周した。

 谷の満塁弾もありこの回一挙5点を挙げた巨人は、9回表に広島に1点を返されるも「7-4」で勝利。試合後のヒーローインタビューには、当然殊勲の一打を放った谷が呼ばれた。

 お立ち台に立った谷は泣きながら「拓也とは同級生で、いつも励まし合ってプロでやってきたけど、先に逝かれて本当に悲しくて…」、「泣かないでおこうと思ったんですけど、涙が全然止まらなくて…なんとか今日の試合は、とにかく勝ちたいと思って臨みました」とコメント。天国の木村コーチに思いをはせる谷の姿は多くのファンの涙を誘った。

 谷は後年、同戦での心境についてメディアのインタビューなどで明かしている。谷によると、プロ生活の中で「あれだけ気合を入れて打席に入ったことはない」といい、打席内では「絶対に打たないといけない」、「ホームランしかない」と考えていたとのこと。普段の打席で気持ちを入れすぎると空回りすることがほとんどだったというが、同戦だけは狙い通りの打撃をすることができたという。

 10年前の谷と同じく、今回故人に捧げる一打を放った中村。天国の川村コンディショニング担当も、新人のころから見てきた中村のメモリアル安打をきっと喜んでいることだろう。

文 / 柴田雅人

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