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蝶野正洋の黒の履歴書 ★「GoToトラベル」キャンペーンの是非

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提供:週刊実話

 政府による観光支援事業「GoToトラベル」キャンペーンがついに始まったな。1.7兆円という莫大な予算を投じて力が入ってるけど、わりと仕組みが複雑だし、適用条件も二転三転していて、バタバタしているなという印象だね。

 7月21日時点では、高齢者と若者の団体旅行はダメとか、キャンセル料は誰が補填するかだったり、国土交通省の言ってることが毎日変わっている。この時期に旅行の幹事なんかを任された人は、そのたびに右往左往して大変だろうな。

 そもそも、旅行業者や観光地の人たちを救済するために始めたキャンペーンなのに、現場の人間に一番負担がかかっているというのは本末転倒だよね。

 なかでも賛否両論の意見が出ているのは、東京都内に旅行するときと東京在住の都民は、キャンペーン対象外になっていることだ。

 事情は理解できるよ。全国で過去最多の感染者が出ている状況だからな。ただ、「東京都民は除外」というのも、ざっくりしすぎてるんじゃないかな。東京都といっても、広いんだよ。都心の23区だけでなく、多摩地域には26もの市があるし、檜原村もある。それに伊豆諸島や小笠原諸島も東京都だからね。それを全部一緒にするのは無理がある。

 7月20日時点の感染者累計数は新宿区が1502人、世田谷区でも740人を超えている。23区だと千代田区以外はどこも3桁台の感染者を出している。官庁街の千代田区の数は眉唾だが…。

 新型コロナによる緊急事態は、自然災害の防災・減災の取り組みを見習うべきだ。例えば、豪雨で冠水や土砂災害が発生すると、自治体の判断で警報や避難勧告が出される。新型コロナでも自治体レベルでやるべきだよ。問題はエリア全域の警報と避難の見直し、避難所と自宅避難の区分けだな。豪雨で浸水の可能性がある家屋が周辺にある数軒だったとしても、そのエリアに住む数万人に避難勧告が出てしまうんだよ。

 経済的理由から、自治体のハザードマップの活用に時間が掛かった失点もあった。ただ、人命の優先を目的に、ようやく都市計画図に基づいた河川の氾濫、土砂崩れ、地震、火山、津波などの災害に活用されるようになっている。

 繰り返すが新型コロナでも防災・減災の取り組みを見習うべきだ。ただ、今回のキャンペーンは、表面上の感染拡大の防止と、水面下では予算割と予算の取り合いという“金食い虫”の問題がある。人命と経済の両立ではなく、経済最優先というのが、明確な方針なのだろう。

 とはいえ、大阪府は7月に最多感染者数を出しているし、全国的なキャンペーンどころじゃない。各地方自治体は、広域連合を組むなり、政府と真っ向から物を言う体制を作るべきだ。

 この問題は日本だけでなく、世界中で起こっている。災害は防災の限界から「減災」に切り替えている。減災の基本は正しい情報、自助の備えと協力だ。国に頼ってばかりはいられない。

 東京都もお高く止まっている場合ではないんだよ。千代田区内の官庁街は、国防上から特別区治外法権としても、東京は検査と情報開示をしないと。このままでは、東京震源の感染拡大はどうにもならない。千葉、埼玉、神奈川、それに東京の三多摩も迷惑している。

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1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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