「休業要請が6月19日に解除されたが、どこの店も開店休業状態。並木通りは夜8時で人影もまばら。空車のタクシーだけが目立っています」(銀座社交料飲協会加盟店クラブ関係者)
東京アラート発令後、銀座のクラブ街では6月8日から営業再開した店も数店舗あったが、アラートが発令されたきっかけとなった感染者114人のうち約3割の32人が夜の街関連だったことから客足は遠のいた。
「半数近くは歌舞伎町を抱える新宿エリア。“銀座は関係ない”と言っても客は怖がって来ませんでした。予約客のキャンセルも相次いだ。都の方針に逆らって、早々に営業再開したことは結果的に失敗に終わった」(大箱クラブ店長)
満を持して6月22日から営業再開したクラブも状況は似たり寄ったり。
「どの店も休業要請が出る前の5分の1にも満たない。小さなクラブではゼロという店が何軒もある。例え、5分の1入ったクラブでも、通常、カウンターに5人座れるとしたら、間隔を空けなければならないから2人がいいところです。ホールも半分にしている。これでは赤字ですよ。家賃、酒代、男性従業員の給料を払うこともできませんよ」(老舗クラブオーナー)
4月以降、自宅待機を余儀なくされたホステスも、営業再開したからとって毎日出勤できるわけではない。
「大小のクラブに関係なく半分のホステスしか出勤していません。持続化給付金をもらえたホステスはまだ、多少持ち応えていますが、ヘルプのホステスはデリヘリやパパ活で急場を凌いで店からお呼びがかかる日を待っている状態です」(7丁目クラブ店長)
銀座を利用している大手企業では「7月末まで銀座で飲むな」という通達が出ているそうだ。
「銀座クラブの顧客の3分の2以上は“社用族”です。こんな状況のときに会社の経費で飲んでいることがバレたら出世にも響く。通達を出さなくても自粛して行きませんよ。客待ちのホステスは泣いてます」(8丁目クラブ店長)
銀座のホステスは、6丁目から8丁目のエリアに集中している。「大小合わせたクラブやスナックのホステスは1万2000人以上いる」(銀座消息筋)と言われている。
「開店休業状態が7月末まで続けば、夜の銀座は約半数のホステスが職を失うことになるでしょう」(同)
夜の蝶に“蜜”はない。